天文カレッジ 第3期講座 第3回 活動報告

驚異の磁石星 パルサー 2015年3月11日(水)

 天文学の様々な分野をご紹介してきた今回の講座もあっという間に最終回を迎えました。今回のテーマは「驚異の磁石星 パルサー」と題して、「パルサー」と呼ばれる天体がどのようなものなのかをご紹介しました。


  パルサーはブラックホールと同じように星の一生の最期に作られる天体の一つですが、発見されてからの歴史は浅く知名度も高くありません。パルサーに関する書籍も少ないことから、名前だけは知っていてもどのような天体かはあまり知られていないのが現状です。今回の参加者のみなさんも、名前だけは知っているという方ばかりでした。そこで今回は、パルサーという天体がどのようなものであるかを詳しくご紹介しました。

 はじめに、パルサーの概要を紹介し天体のイメージをつかんでもらいました。パルサーは、一言でいえば、「強力な磁場を持ち高速回転している中性子星」です。その驚異的な環境にみなさんも大変不思議がられていました。

 その後、天文学的な立場からパルサーの発見の歴史や観測例などを紹介しました。また、パルサーの話だけでなく、星の一生や星が輝く仕組みなども取り上げながら星の仕組みについても考えていただきました。


 後半は科学的な立場に立ち、パルサーにおける独特な放射の仕組みを紹介しました。放射の仕組みの土台は理科で習う「フレミングの左手の法則」です。この法則を使ってパルサーの中や周囲ではどのようなことが起きているのかを考えました。

 知れば知るほど不思議な天体であることがわかり、参加者のみなさんもその魅力に引き込まれたようでした。

 最後には、パルサーの中で起こる発電の仕組みをネオジム磁石を使って実験しました。小さな磁石が回転をすることで発電する様子が見え、大変驚かれていました。

 今回の講座では、難しい内容もあったと思いますが、また改めて振り返りながら理解を深めていただければと思います。


 連続3回のこの講座も最終回を迎えました。参加いただいたみなさま本当にありがとうございました!来年度も様々なテーマで講座を開催していきます。その時には、またぜひご参加ください。