【開催報告】

2002/12/18


 郡山市ふれあい科学館では、平成14年12月14日(土)に小中学生の親子を対象とした「100年前の実験に挑戦!!−石井研堂の理科読み物の世界−」を、福島県立博物館との連携事業として開催いたしました。

 石井研堂は、100年に子ども向けの理科読み物などを執筆した郷土ゆかりの人物であり、福島県立博物館の学芸員に研堂の業績を紹介してもらい、科学実験では100年前に行われていた、糸電話の実験と静電気の実験を再現しました。

 今回の講師は、福島県立博物館の佐藤洋一学芸員と南雲修学芸員、そして当科学館の岡田努と野田裕美が担当しました。さらにアシスタントとして、あさか開成高校科学部の生徒5名と顧問の山本先生にもお手伝いいただきました。

 まず福島県立博物館の佐藤洋一学芸員から、石井研堂が刊行した理科読み物の資料やパネルを使って、石井研堂の業績を紹介してもらいました。

 次に、石井研堂が書いた子供向け理科読み物「理科十二か月」の中で紹介してある、糸電話の実験と静電気の実験とはどのようなものだったのかを、当科学館の岡田が紹介しました。

 今回の実験材料は100年前に使われたものを用意しました。
 糸電話の製作では、細かい作業もありましたが、協力しながら作ったので皆さん上手に仕上がりました。

 糸電話の出来上がり! どのくらい聞こえるか、紙コップで作った糸電話と100年前の糸電話ではどちらがよく聞こえるか、どのようにしたらよく聞こえるか、皆さんいろいろ工夫し考えながら遊んでいました。

 今度は静電気の実験です。100年前の実験では、一体どのようなものを使ったのでしょう?
 答えは、硫黄(いおう)で作った棒です。実際に硫黄を溶かして作って見せました。皆さん興味深そうに見ています。

 硫黄棒を使って静電気が発生するか実験中です。 参加の皆さんは、とても真剣です。

 現代の静電気の実験は、荷づくりひもを使ったフワフワと空中に浮かぶ「電気くらげ」です。
 硫黄棒はなかなか手に入らないけれど電気くらげならお家でも簡単に遊べるね! と楽しんでいました。

 今回のスタッフには、あさか開成高校 科学部の皆さんにも、アシスタントとして加わっていただきました。
 実験の時には、参加者一人一人に丁寧なアドバイスをして、一緒に楽しんでいました。