【開催報告】

2002/12/26


 郡山市ふれあい科学館では、平成14年12月25日(水)に、子どもから大人まで科学を気軽に楽しめる、開館一周年記念サイエンスショーを開催いたしました。

 講師には、サイエンス・プロデューサーとして活躍中の杉木 優子(すぎき まさこ)さんをお招きし、科学工作の体験できるワークショップ「ポンポン船を作ろう」と、科学実験を楽しく見られるサイエンスショー「電気の大実験」を行いました。
 

 講師の杉木優子さんです。作り方の説明では、失敗するポイントも詳しく教えて下さったので、参加者のみなさんは上手にポンポン船を作ることができました。

 まずは船体の形を考えます。
 どんな形だと速く進むかな? 鉛筆を片手に悩んでいるようです。
 ウレタン製の板を船体の形に切り抜きます。底をななめにけずることも忘れずに。
 アルミのパイプを折れないように注意しながら丸めます。
 けっこう力が必要で、みなさん苦労しているようでした。
 できあがったポンポン船には、名前を付けました。自分の名前を取って、「○○号」と名付ける人が多くみられました。
 世界で一台のポンポン船の出来栄えに、みなさん満足していたようです。

 サイエンスショーの初めは、当館でもおなじみの、とても冷たい液体窒素を使った実験です。
 この日はちょうどクリスマス。サンタさんとトナカイくんも、実験に来てくれました。

 サンタさんが長い風船を液体窒素に入れると、風船は小さくなってしまいました。
 風船の中の空気が冷やされて、小さくなってしまったのですね。

 次に、サンタさんは電球を取り出しました。
 電球のガラス管を取り、フィラメントがむき出しになったままで点灯させると、フィラメントがすぐに焼き切れてしまいました。
 空気中には酸素があるので、燃えてしまったのです。

 今度は、フィラメントを液体窒素に入れてから点灯します。すると、ちゃんと点きました。
 液体窒素の中には酸素がないので、フィラメントは焼き切れることなく、輝いていられるのですね。
 トナカイくんがドリルを持っています。
 ドリルを手で回すと、机の上のアヒルが動き出しました。
 いつもは電気で回すモーターですが、手で回すと逆に電気が起きるのです。
 ドリルを分解していくと、中のモーターはコイルと磁石で出来ていることが分かりました。
 磁石の近くでコイルが動くときに、電気が起きていたのですね。
 それでは、コイルに電気を流すと、どうなるでしょうか?
 コイルは磁石に早変わりしてしまいました!コイルの下にクリップがたくさんくっついているのが見えます。
 コイルに磁石を近づけると、どうなるでしょうか?
 今度は電気が起きます。 本当に電気が起きたかどうか、みんなで確かめました。
 最後に、手回し発電機の登場です。
 サンタさんとトナカイくんが発電機を回すと、机の上の車が走ります。
 これも、電気が起きているからなのです。
 手回し発電機をたくさんつないで、電気を起こす実験です。会場のみなさんにも、お手伝いいただきました。
 速く回せば回すほど、たくさんの電気が起きるのです。みんな、がんばれ!
 クリスマスツリーが明るくなりました!
 みんなの力で点灯したツリーは、とてもきれいでした。
 でも、お家のツリーもこうやって点けるのだったら大変ですよね。
 科学の世界は、参加者のみなさんにとっても楽しいものだったようです。
 楽しいショーを見せてくださった杉木さん、どうもありがとうございました!