【開催報告】

2003/08/22


 夏休み期間中の2週にわたって、通常は日・祝日に開催している科学工作教室「自由工房」の拡大版「特別自由工房」を開催しました。

 会場は、まるでお祭りの屋台のように、実験工作の「屋台」がならびました。担当したのは小中高校の先生や大学の先生、また大学生のお兄さんたちでした。

 

満員御礼!!

 期間中、展示ゾーン入館者の多くの皆様にご体験いただきました。ありがとうございました。

第一弾:

平成15年7月20日(日)〜7月27日(日)13:00〜16:00

 

入場者数 2,897名

第二弾:

平成15年8月9日(土)〜8月17日(日)13:00〜16:00

 

入場者数 2,940名

会場:

郡山市ふれあい科学館 20階 多目的研修室1

 

第一弾 平成15年7月20日(日)〜7月27日(日)13:00〜16:00


「スライムを作ろう」
桃見台小学校 赤間裕市 先生(写真上)
安積第二小学校 上野豊 先生(写真下)

 お二人には数日にわたって講師をつとめていただきました。メニューは子どもたちに大人気の「スライム」づくりです。
 お二人とも集まった子どもたちにわかりやすく楽しく作り方を教えていました。 

「葉脈しおりをつくろう」 
桃見台小学校 赤間裕市 先生

 赤間先生はヒイラギの葉を使って「葉脈しおり」を作ってくれました。
 なぜはっぱがホネ(葉脈ですが・・・)だけ残るのか・・・子どもたちは不思議に思いながら思い思いのしおりを作りました。

「身のまわりの酸・アルカリを調べよう」
大槻中学校 園部毅 先生

 ムラサキキャベツやマローティーなど身近なものを使って「酸性」「アルカリ性」を調べました。
 子どもたちは様々に変わる試薬の色に驚いていました。

「電気で作ろうホットケーキ」
郡山第一中学校 佐野亮 先生

 佐野先生は「竹炭」を電極に用いて電気でホットケーキを作りました。助っ人にはゴールデンウィークに引き続き野球部の生徒が来てくれました。

「不思議な円盤」
郡山市少年少女発明クラブ
 黒森五郎 先生

 ボール紙の円盤に取り付けた2本の割り箸。それを交互に動かすと円盤に描かれた模様が不思議な動きをはじめます。
 子どもたちはこの円盤を作りながら、このトリックを解明していきました。

「画用紙で作成する空間構造モデル」
日本大学構造システム研究室

 研究室の大学院生のお兄さんお姉さんたちが、紙でできた不思議な形の造形物の作り方を教えてくれました。何よりもこの形が面白そうです。実は橋や建物などに使われているのだそうです。

「森のキーホルダーを作ろう」
郡山自然の家 志村隆弘 先生

 小さく切った木の枝も、模様を書いたり、目玉をつけると自分だけの楽しいキーホルダーになります。志村先生は自然にあるものを使って工作の楽しさを教えてくれました。

「モビールをつくろう」
福島大学教育学部 小沢喜仁 先生

 小沢先生は厚紙で精巧なオリジナルのやじろべえを作ってくださいました。チョークの上に立てたり、またはおもりをぶら下げたり、参加者はいろいろ工夫してじっくりと取り組んでいました。

「万華鏡をつくろう」
郡山萌世高校 二階堂映子 先生

 万華鏡つくりは、様々な材料で作ることができますが、二階堂先生はホームセンターなどで売られている、「ステンレスロール」を使って簡単に作る方法を教えてくれました。
 あまりの人気に開始から90分で材料がなくなってしまいました。

 他にも、牛乳パックで紙すきやブタの目の解剖など科学館スタッフも全日実験工作に明け暮れていました。

第二弾 平成15年8月9日(土)〜8月17日(日)13:00〜16:00

 特別自由工房の第二弾が始まりました。ブースの数は減ったものの、入場者数はご覧の通りです。


「恐竜折紙教室」
折紙造形・四季折々

 当館の宇宙劇場特別番組「T-REX」の投影にあわせて、四季折々の会員の皆さんに恐竜折紙を教えていただきました。
 写真のように様々な恐竜が一枚の折紙からできていくテーブルは、多くの参加者で囲まれていました。

「一筆書きコマをつくろう」
福島大学教育学部 小沢喜仁 先生

 小沢先生は新メニュー「一筆書きコマ」を引っさげて、4日目の登場です。
 円形に切り込みが入ったような形のコマに、見学者は本当に回るのかどうか不安そうでしたが、先生の手にかかると、見事に安定した回転になり、その仕組みの不思議さのとりこになっていました。


「スライムつくり」
郡山市ふれあい科学館

 科学館では期間中、「スライムづくり」だけは毎日続けよう!と大量の材料を用意していました。しかし・・・あと3日というところで材料が無くなり急いで購入しました。
 特に家族連れのお客様には大人気のメニューで、小さな子どもさんから大人まで並んで待っていました。
 スライム恐るべしっ!!

「サイエンスフラワーをつくろう」
郡山市ふれあい科学館

 紙で作る花つくりはよく見られますが。科学館のこの花は時間がたつとピンクに色が変わっていきます。またドライヤーの風を当てると見る見るうちに真っ青に色が変わっていきます。
 実は材料の紙には、塩化コバルトという薬品が塗ってあり、水に反応すると青からピンクに色が変わるのです。

 

「葉脈しおりをつくろう」
郡山市ふれあい科学館

 こちらも人気メニューのひとつです。ここでは参加者に葉肉を歯ブラシで取り除くことを必ず体験してもらいました。
 そのかたわらでは、なにやらミカンをビーカーにいれて火にかけています。実はミカンの缶詰を作っていたのです。
 葉脈しおりの作り方とミカンの缶詰の作り方が実は似ていたことに参加者は驚いていました。

「化石のレプリカ作り」
郡山市ふれあい科学館
 featuring 国立科学博物館

 60〜70度のお湯に入れるとやわらかくなっていろいろな形に変形する「おゆまる」。おもちゃ屋さんなどで販売されているのですがご存知でしたか?この性質を利用してアンモナイトの化石の型を取ったシリコンの型にこの「おゆまる」をつめると、なんと色鮮やかなアンモナイトのレプリカの完成です!
 ちなみにこのアイディアは東京上野の国立科学博物館のもので、シリコンの型もお借りしたものなのです。国立科学博物館の先生方ありがとうございました!!

「ブタの目の解剖に挑戦」
郡山市ふれあい科学館

 このブースには人が近寄りませんでした。なぜか、それはこのブースのタイトルのためです。しかし、一度足を踏み入れると「やってみたい!」と何人もの方が挑戦しました。目の仕組みを通して、物が見えるということと光の性質の関係や、さらにはダヴィンチやヴェサリウスの人体解剖図まで持ち出し、科学と芸術そして人類の歴史と幅広い内容のワークショップを体験していきました。

 以上のメニューとスタッフで特別自由工房を開催いたしました。夏休みの宿題対策にお役に立てれば幸いです。またなによりも今まであまり科学に興味がなかった方たちが物づくりやその過程での思考、観察をとおして「科学」に少しでも興味をもっていただければ私たちはうれしいです!
 またの機会をお楽しみに!