【開催報告】

2003/11/24


 郡山市ふれあい科学館では平成15年11月18日(火)に、市内の小・中学校の先生方を対象とした理科講座「第4回 サインスセミナー」を開催しました。

 今回は、20名(小学校13名、中学校7名)の先生が参加し、酸・アルカリ実験に関するサイエンスショーや教材・ものづくり教室などを体験いただきました。

酸・アルカリ実験アラカルト (展示情報係 大越 清美)

 始めに、当館職員で講師の大越からセミナーの内容について話がありました。

 その際、小学校と中学校の学習指導要領について、その課題等について話をしました。

 最初の実験は「マローティー」というハーブティーを使った実験です。このように楽しくお茶でも酸性・アルカリ性が調べられます。

 マローティの他、ムラサキキャベツの煮汁で作った試験紙と、カレー粉にも使われているターメリックを使った試験紙などで、様々な液体の酸性とアルカリ性を調べていただきました。

 後半は藍染めに挑戦です。でも染物と科学がどのように関係してくるのでしょうか? どうやら染物の際に使われる薬品や、染色の過程に秘密があるようです。

 染色液に浸した布を取り出して広げます。すると緑色の布がみるみるうちに、青く変色します。これは空気中の酸素と結びついたためにおこるのだそうです。

 よく染色した布をドライヤーで乾かして完成です。輪ゴムでしっかりと絞ったところは色が染まらず、輪や幾何学模様となって表れます。

産業革命と科学・技術 (展示情報係 岡田 努)


大沼正則「化学の発明発見物語」より転載

 当館職員の岡田より、産業革命の織物業の仕上げ段階での漂白にかかる膨大な時間の短縮という技術的な課題解決のために酸・アルカリ工業が発達してきたことなど、科学が歴史や経済、社会、技術などと密接に関わってきたこと、そしてそれゆえに科学と人間の諸活動に深い関係があることを説明しました。