【開催報告】

2004/01/08


 郡山市ふれあい科学館では平成15年12月26日(金)に、市内外の小・中学校、高校の先生方を対象とした理科講座「第5回 サインスセミナー」を開催しました。
 講師には、全国科学館連携協議会事務局(東京都・日本科学未来館)のご協力により、各分野を代表する3名の先生方にお越しいただきました。
 今回は、42名(小学校23名、中学校7名、高校12名)の先生が参加し、最先端の研究に触れていただきました。

 まずは講師の先生方の紹介です。写真右から牧原 正記先生、井尻 憲一先生、古川 和先生、そして古川先生の助手をつとめる田中 達実先生です。各分野の第一人者が一同に会することも大変珍しいことです。
 さてどんな講座になるのでしょうか。

科学の体験教育プログラム「ウーブレック」
 古川 和 先生(ジャパンGEMS(ジェムズ)センター 事務局長)

 紐や人形を使ったゲーム形式のワークショップで参加者の緊張をほぐした後、古川先生(写真左)は各テーブルにドロドロとした、未知の物体を配りました。その名は「ウーブレック」。各テーブルの先生方は、この「ウーブレック」の正体をさぐるのです。

 参加した先生方は、「ウーブレック」を触ったり、中に物を入れたり、その正体を話し合いながらさぐっていきます。そしてホワイトボードにその正体を書いていきます。
 ウーブレックの正体は何だったのでしょうか? 参加した先生のクラスの生徒さんたちは、体験できるかもしれませんね。

メダカの宇宙実験
 井尻 憲一 先生(東京大学アイソトープ総合センター 助教授)

 井尻先生からは「宇宙メダカ」について講演していただきました。この「宇宙メダカ」は1994年に宇宙飛行士 向井 千秋さんと一緒にスペースシャトルで宇宙に行ったものです。
 井尻先生は当時の貴重な研究の画像データやTV等で放送された無重力についての実験などを紹介しながら、その性質や宇宙で生命が生きていくための条件、そのための各種研究など楽しいお話をしてくださいました。なんと、メダカを宇宙に送り込んだのは宇宙での魚の養殖が大きな目的だったそうです。
 そして参加者全員に宇宙メダカのビデオテープと資料をプレゼントしてくださいました。 井尻先生ありがとうございました!!

 科学館の21階展示ゾーンにはその「宇宙メダカ」の子孫(約9世代目)を展示しています。是非一度ご覧ください。
 さて厳しい訓練を経て宇宙へ行ったメダカは、普通のメダカと何が違っていたのでしょうか・・・。このメダカたちはそのDNAを受け継いでいるのです。

無重力を体感しよう
 牧原 正記 先生(日本科学未来館 科学館連携グループ長)

 さて、セミナーの「とり」は、平成15年4月に開催した「体験教室 無重力を体感しよう」でも講師をいただいた、牧原先生です。
 独特の話術で「牧原ワールド」に先生方を引き込んでいきます。

 「はかり」を使った簡単な無重力実験です。このように実験やクイズを随所に交えながら、参加者の興味や関心をつかんで離さない話術は、先生方にとっても参考となったことでしょう。

 「無重力」に関する各種クイズの様子です。写真のように、先生方が競って手をあげて発言しようとしています。実は指名された人には景品がもらえたのでした。
 生徒も先生もやっぱり本気を出しますよね。牧原先生ありがとうございました。

 参加した先生方からは、「楽しかった」「また参加したい」「このような先生方の講座が受けられてラッキーでした」などの感想が寄せられました。
 講師の先生方、本当にありがとうございました。