【開催報告】

2004/04/02


 郡山市ふれあい科学館では平成16年3月28日(日)に、特別講演「江戸からくり人形ときあかし」を開催いたしました。
 今回の講演では江戸からくり人形細工師の半屋 春光(はんや はるみつ)さんを講師に招いて、我が国のロボット技術の原点とも言うべき江戸からくり人形についてのお話と実演をしていただきました。

 講師の半屋春光(はんや・はるみつ)さんは江戸時代の古文書「機巧図彙」をもとにからくり人形を復元し、全国各地で講演をされています。

 午前の第1回目は郡山市少年少女発明クラブ員が参加しました。半屋先生のお話と、人形の解説に参加した皆さんは興味深々です。

 人形の手にもった皿の上に茶碗をおくと・・・。なんと人形が動き出します。そして茶碗を受け取ると止まり・・・、そして再び茶碗をのせるとまた動き出し、しかも向きをかえてもとの場所へ戻ります。

 

 なぜこのような動きをするのか?動力である鯨の「ひげぜんまい」や「歯車」等の仕掛けに秘密がありました。
 その中でも重要な「歯車」については、木目の方向を考慮したつくりになっているとのことでした。

 続いての人形は「段返り人形」です。ゆっくりとした、まるで生き物のような動きに参加者の目は釘付けです。

 人形の体の中を流れる水銀が重心移動をしてとんぼ返りをしながら階段を降りていきます。テレビでも放送されたのでそれを見た方も多かったようです。

 半屋先生の実演を伴なったお話に、みんなが「納得!」です。
 昔の機械技術から現代のエネルギー問題についての提言をされるなど、「今の問題」との関わりについて子どもたちに熱いメッセージをいただきました。

 講演終了後は、なんと!先生が復元した人形に直接ふれることができました。子どもたちばかりでなく、同伴した大人の皆さんも興味深く「先人の知恵」に感心していました。