|
|||||||
|
|||||||
郡山市ふれあい科学館では福島大学と連携し、福島県内の小・中学校及び高校の教員向けの研修講座「サイエンスセミナー 身近なムシの観察術お教えします」を、平成16年8月3日(火)に開催しました。 今回の講師は、福島大学 塘 忠顕(つつみ ただあき)助教授です。当日は、市内外から6名の先生方に参加いただきました。ダンゴムシ、テントウムシ、カニムシ、クマムシ、カブトムシ、ゾウリムシ・・・、さて今日登場したのはどんなムシだったのでしょうか? |
|||||||
塘(つつみ)先生は、当館の講座に2度目の登場です。 片方の靴で地面を踏んだとき、そこにはどんな種類のムシがいるでしょうか。 土壌生物を調べると、住んでいるムシの種類の多さから、その地域の自然環境を調べることができるのです。 |
|||||||
|
では早速実習です。土の中にいる動物の標本を作ってみましょう。試料はアリとハエです。 本来はムシを脱色、洗浄、脱水などしてから仕上げに入ります。この行程は時間がかかるため、既に済ませておきました。松脂(まつやに)が主成分である「カナダ・バルサム」をスライドガラスにたっぷりとのせ、そこにアリやハエをのせ、埋め込み、見たい姿に形を整えます。 |
||||||
|
出来上がりはこんな感じです(これは塘先生作)。 色は抜けているし、形も面白いし、見ていて迫力もありますね。 |
||||||
今回は、もっと簡単なプレパラート標本の作り方も教えていただきました。 使用する封入剤は「MX」、蝶の羽のリンプンの上に一滴たらして、カバーガラスをかかけます。出来上がりは写真のとおり。翅脈(しみゃく)もはっきり見えます。 |
|||||||
続いての実習は「最強」といわれる「クマムシ」探しです。 クマムシは体長約0.5mm、4対の足を持ちヒマラヤの山中から海の底にまで生息しています。 陸生のものはコケ類にいます。コケを水に浸して、クマムシ探しの始まりです。 |
|||||||
クマムシは次のような過酷な環境でも生き延びるそうです。 ある博物館では、乾燥状態で120年間も保存されていたコケの標本に水をたらしたら、動き出したそうです。クマムシは周囲が乾燥状態になると、自ら体内の水分をほとんど出して樽のような形になり、仮死状態(乾眠)になるのだそうです。 |
|||||||
そんな話を聞けば、先生方もクマムシ探しに必死です。 しかしどういうわけか、現れてくれません。そうこうしているうちに終了の時間が・・・。今回は、見つけられなかったのかな!? |
|||||||
塘先生のまとめのお話が終わった直後でした。「見つけたっ!」、一人の先生がとうとう見つけてくれました。 この方法で何処でもできるそうなので「学校でやってみよう!」という声と、満足そうな先生方の表情で講座は終了となりました。 塘先生、ありがとうございました! |
|||||||
|
|||||||
|