郡山市ふれあい科学館では、磐梯山噴火記念館・郡山市希望ヶ丘図書館との連携により、宮沢賢治と科学のつながりを紹介する講座「けんじ(宮沢賢治)せんせいの科学教室」を開催いたしました。
童話作家で詩人の宮沢賢治は、文学以外に自然科学にも造詣の深い人物でした。そこで、一般的にはあまり知られていない宮沢賢治と科学のつながりを、宮沢賢治の書いた作品の朗読、さらにそこへ登場する科学現象を実験や工作を通じて紹介いたしました。
講師は、磐梯山噴火記念館から佐藤公さん、郡山市希望ヶ丘図書館から仲田千鶴子さん、当館から井剛・梅本顕史が担当いたしました。
まずはじめに、クラムボンで有名な「やまなし」を仲田さんに朗読してもらい、朗読に合わせてその絵本の絵を幻灯機のしくみで投影しました。
また、宮沢賢治と幻灯機にまつわるエピソードの紹介や、幻灯機のしくみを科学館職員が紹介しました。
続いて、その幻灯機の簡易版を工作で作りました。少し複雑な工程もありましたが、全員が完成させることができました。
作った簡易幻灯機は、会場の照明を一部暗くしてそれぞれ投影してみました。実際に壁に映してパラパラ漫画の原理で絵が動くと、参加者は興味津々で投影していました。
次に、磐梯山噴火記念館の佐藤さんから、宮沢賢治作品「グスコーブドリの伝記」「気のいい火山弾」」にちなんで、マグマのねばりけを見る実験とカルデラをつくる実験を交えながら、火山のお話がありました。
実物の火山弾も登場し、参加した皆さんも集中して聞き入っていました。
最後は、郡山市希望ヶ丘図書館の仲田さんから、宮沢賢治の生涯の簡単な紹介と、さらに知りたい人向けに宮沢賢治に関する伝記などの書籍が紹介されました。
宮沢賢治がのこした様々な作品たち、皆さんもぜひ読んでみてくださいね。