5月10日は「地質の日」となっております。「地質」とは、大地を構成する地層、岩石、土壌などの性質のことです。地質の日は、地質への理解を推進する日として、アメリカの地質学者ライマンらによって日本で初めて広域的な地質図「日本蝦夷地質要略之図」が作成された5月10日と定められました。 そこで郡山市ふれあい科学館では、この地質の日を記念いたしまして、2014年5月25日に身近な郡山市内の地層から水晶の採集を体験していただける講座「地質の日記念 野外講座 郡山で水晶をさがそう」を開催いたしました。
福島県は全国的にも様々な鉱物が見られる地域として、鉱物の専門家や愛好家の方の間ではとてもよく知られていますが、なかなか一般の方には知られていません。そこで、今回は地元郡山の方にも身近な郡山市内の自然を体験していただくべく逢瀬町にある鬼ヶ城へ水晶を採りに行きました。採集場所は国有林にあたるため、福島森林管理署の許可を得て採集を行いました。採集場所へは、途中の林道まで車で行くことができますが、そこからは徒歩になります。今回は40分ほど歩いて採集場所まで到着しました。途中、川を渡って進む場面や、片側が崖となっている細い道をロープにつかまって通る場面などもありましたが、無事に採集場所まで到着することができました。
鬼ヶ城に到着すると、講師の橋本先生の指導のもとで、水晶採集が始まりました。ここではまわりの岩の壁から足元の土まで、大小たくさんの水晶が混ざっています。そのため、地面の土をふるいにかけると、1cm程度の小さな水晶であれば誰でも簡単に採ることができます。
採集方法を聞いた参加者のみなさんも早速挑戦し、3〜4pの大きな水晶を採った方もいました。すると、ほかの皆さんもより大きい水晶を目指して、小学生のお子さんから大人の方まで夢中になって水晶をさがしていました。一時間ほど水晶さがしを体験してもらいましたが、小さい物も含めると皆さんたくさんの水晶を集めることができました。
科学館では、今後もこうした自然科学に関する講座も行ってまいりたいと思いますので、興味のある方はぜひまた御参加ください。