郡山市ふれあい科学館では、福島大学との連携事業「おもしろ科学びっくり箱」を昨年に引き続き開催しております。
今年度の第2回目は、福島大学共生システム理工学類准教授 高原 円(たかはら まどか)先生を講師にお迎えし、「どうしてわかるの?心理テストのひみつ」と題して、平成23年6月25日(土)に開催いたしました。
まず、心理テストの前に、「心とはどういうもの?」「心はどうやって調べるの?」といったことについて、先生からお話がありました。心は目に見えず、時に変わったりするため、調べるのは簡単ではないようです。
でも、どうにかして心を調べるには、面接やペーパーテストなどによる質問で、「心理尺度」というものさしを基準に測ります。ただ、心はその時の気分で変わったり、調べられる人がよい結果が出るように答えようという思いがはたらくので、必ずしも正確な結果が出るとは限らないそうです。
そして、後半では心理検査に挑戦していただきました。今回はYG性格検査と内田クレペリン検査という2つを行いましたが、問題数が多かったり、集中力が必要だったりと意外と大変でした。
心理検査は、テレビや雑誌などで見かける多くの心理テストと違い、心理学の研究に基づいて作成されているため、同じような質問が複数回だされて、同じような答えになるかどうかや、参加者が緊張した状態で正確かつ迅速な考え方ができるかどうかなど、より正確な結果が出るような工夫がこらされています。正しく人の心を調べるのは大変なんですね。
ですから、雑誌などの心理テストをやる時は、悪い結果で出ても落ち込んだりせずに、ゲームと思って楽しむくらいの気持ちでやってみてくださいね。また、先生によると、血液型占いにも科学的な根拠はないそうです。こちらも結果をあまり気にしないようにしましょう。
高原先生、本当にありがとうございました。