郡山市ふれあい科学館では2017年11月5日(日)に、小学校1年生から4年生と保護者を対象に、コズミックカレッジ キッズコースを開催しました。
今回は、NASAが2030年代の有人火星探査ミッションをめざしてさまざまな技術を発表している「火星」にちなんで、「火星へ!」がテーマです。火星に向かうためのロケットや、火星で生活するためのエネルギー源として欠かせない太陽、そして、火星環境と地球環境の違いなどについて、実験や工作、クイズなどを行いながら学びました。
講師は、宇宙教育リーダーの赤間 祐市先生(永盛小学校)、佐野 亮二先生(郡山第三中学校)、そして、宇宙・科学教育に熱心に取り組んでおられる岩瀬 勇一先生(郡山第三中学校)と、当館職員の梅本 顕史、惠川 司、橋本 宏克が担当して実施しました。
第1部は「地球から火星へ!」がテーマでした。はじめは、参加者の皆さんが知っている星を挙げてもらい、今回のテーマである火星との位置関係を見ました。また、火星人(!?)も登場し、会場を賑わせました。
さらに、その火星へ行くためのロケットについて、アルコールを使った模型ロケットを飛ばす実験や、実際のロケットにも使われている水素と酸素に点火する実験を行いました。また、スピードガンを使用して参加者一人一人がボールを投げる速さを測定し、ロケットが宇宙に行ける速度がいかに速いかを比較実験で確かめました。
最後はビニール袋を使ったロケット模型を作って、壁面に貼られた火星めがけて飛ばしました。
第2部は「火星に住もう!1〜太陽のめぐみ〜」がテーマでした。火星には、ガソリンスタンドや発電所はありません。では、どうやって生活するためのエネルギーを得られるのか。ということで、太陽のエネルギーに注目しました。
太陽に関するクイズで、太陽のことを知ったあと、太陽を構成している水素について、その性質を実験しました。また、太陽の光を間接的に分光器で観察する実験も行いました。
さらには、家でもさまざまな光を観察できるようにCDを使った分光器を作りました。
第3部は「火星に住もう!2〜地球となにが違うの?〜」がテーマでした。火星に人間は住めるのか、火星の環境を地球と比べながら実験しました。
気温や水の有無、また、火星での体重が測れる体重計に乗って重力の違いを見たり、すぐには農業ができない火星の食事ということで、宇宙食の試食も行いました。
そのほか、火星には二酸化炭素が多く、極地にはドライアイスでできた極冠があることから、ドライアイスを使った実験も行いました。ドライアイスを水の入った容器に入れて、その様子を氷と比べたり、その容器の上にシャボン玉の膜を張ってどうなるかも実験しました。
最後は、火星の模型(火星儀)を作りました。地球儀に比べて珍しい火星儀、作るのは少し大変でしたが、参加者の皆さんは親子で力を合わせて、真剣に制作していました。
NASAが次の有人探査先として注目する火星について、今後のニュースにも注目していただければと思います。
コズミックカレッジは、また来年も開催する予定です。お楽しみに!!