【開催報告】

2003/09/17


 郡山市立美術館で行われている「安倍晴明と陰陽道展」と関連して、平成15年9月15日(月)に美術館と科学館の共同企画として天体観測会を行いました。陰陽道と天文の関係は? そして、今年は火星大接近の年、陰陽道の天文博士であった安倍晴明はこの現象をどのように見たのでしょうか?

 

まずはお話から

 まずは、安倍晴明と陰陽道に関するお話をご紹介しました。美術館の永山学芸員から、ここ数年話題になっている安倍晴明と陰陽道の解説がありました。
 そして、科学館の安藤から (1)古代中国の宇宙観、(2)星型の不思議な力、(3)北斗七星が支配する運命、(4)陰陽師の見た熒惑(火星) について、展示品などの写真を交えながら簡単にご紹介しました。
 陰陽道の視点で見た宇宙の姿は、普段見る世界とはまたずいぶんと違ったようです。

 

天体観測会

 さっそく外に出て、天体観測会です! 今回は望遠鏡を2台持っていき、3名のボランティアの方に手伝っていただきました。
 今年話題の火星を見たり、先ほどのお話にでてきた北斗七星のミザールという星を見たりしました。「火星の表面に白く見える模様はなんですか?」など、子どもたちからの質問が多く、みなさん興味津々といったところでした。
 最後には、お隣の銀河であるアンドロメダ銀河も見ました。

 

星空の観望会

 望遠鏡の待ち時間に、科学館職員が星空案内を行いました。みんなで北斗七星や北極星といった星たちや、夏の大三角を見つけました。
 他にも、いて座、やぎ座、みずがめ座などのお誕生日の星座たち、そして秋の星座たちも見つけました。自分の星座を見つけられた人は、とてもうれしそうでした。
 この日はとても良く晴れていて、めずらしい人工衛星も見つけることができました!

 

 今回の天体観測会では実際の星空のもとで、西洋で作られた星座の世界、そして「陰陽道流」の北斗七星の見方など、さまざまな見方でご覧いただけたと思います。

 そして天気に恵まれ、思いのほかたくさんの星座を見ることもできました。目の良い人は「いるか座」など、ちょっとめずらしい星座にもチャレンジしてみましたが、みなさん結構見つけられたようでした。晴れた日に、またぜひ今日見つけた星や星座たちを陰陽師の気分で眺めてみてくださいね!

  なお、郡山市立美術館では平成15年10月19日(日)まで「安倍晴明と陰陽道展」が開催されています。