平成22年6月2日(水)に、自衛隊福島地方協力本部から「南極の氷」を贈呈いただきました。氷の贈呈は、今回で8回目になります。
平成21年5月に竣工したばかりの新型砕氷艦(南極観測船)「しらせ」が初めて南極に到達し、今年4月9日に日本へ持ち帰った氷で、その一部を当館に贈呈いただきました。
「南極の氷」贈呈セレモニーは、自衛隊福島地方協力本部から本部長はじめ6名の方々と、科学館を見学に訪れていた小学生54名にも参加いただき、盛大に行いました。
はじめに、自衛隊福島地方協力本部の馬塲 清美 本部長からご挨拶をいただきました。
日本から遠く離れた南極での観測が、海上自衛隊とその所属の砕氷艦(南極観測船)の活躍によって支えられていることなどが紹介されました。
日本の南極観測のために、これからも自衛隊の皆さんに頑張ってほしいですね。
そして、いよいよ南極の氷の贈呈です。重さ約4.4キログラムの真っ白な南極の氷が、馬塲本部長から科学館長の遠藤育夫へと手渡されました。
それに対して、館長からお礼の言葉とともに、南極の氷の特徴が紹介されました。
南極の氷は、何万年もの間に南極に降り積もった雪が圧し固められてできたため、大昔の空気を閉じ込めています。そして、その空気を研究することで、大昔の気候など地球環境の歴史も解き明かすことができます。
セレモニーに参加してくれた小学生の皆さんには、特別に一足速く氷にさわってもらいました!「冷たい」と言いながらも、みんな大喜びです。
また、氷に耳を近づけて、氷の中に閉じ込められていた空気がはじける音を楽しんでいました。今回の氷が約2〜3万年前の空気を閉じ込めていると聞くと、子どもたちは太古の昔の南極に思いをはせているようでした。
贈呈いただいた氷は、平成22年7月17日(土)から19日(月・祝)まで展示ゾーンで開催する「サイエンスフェスティバル」で展示します。見るだけではなくさわることもできますので、ぜひお越しいただいて南極に思いをはせてみてください。