郡山市ふれあい科学館では2014年7月4日(金)に、自衛隊福島地方協力本部から「南極の氷」を贈呈いただきました。氷の贈呈は、今回で12回目になります。南極観測は海上自衛隊が所有する砕氷艦(南極観測船)「しらせ」によって、人員・物資などの輸送が行われており、今回の氷は2014年4月に日本に帰ってきた「しらせ」によって持ち帰られた氷の一部です。
「南極の氷」は、単に水が凍ってできた氷ではなく、過去何万年もの間に南極に降り積もった雪が、その重さで圧(お)し固められてできたものです。この氷をよく見ると白く見えますが、その中には大昔の空気や大気中の微粒子などが閉じ込められています。そのため、この空気を分析することで過去の地球環境を調べることができ、地球環境問題の研究に役立てられています。
はじめに自衛隊 福島地方協力本部 本部長 中村 浩之 1等陸佐より御挨拶をいただき、また南極の氷についてご紹介いただきました。続いて本部長より当館館長 伊東利幸へ本日の主役「南極の氷」が贈呈されました。最後に館長から自衛隊の皆さんへお礼の言葉をお伝えするとともに、贈呈式に参加してくださった本宮市立和田小学校の先生や児童の皆さんへ、「南極の氷」の特徴や南極で研究されていることなどについて、お話しいたしました。
贈呈式終了後、さっそく和田小学校の児童の皆さんに「南極の氷」をさわっていただきました。氷にさわった児童の皆さんからは「冷たくて気持ちよかった!」という声や、「ぱちぱちって聞こえた!」との声があがり、「南極の氷」をとおして南極に興味をもっていただけたようでした。
この「南極の氷」は、当館で7月19(土)〜21日(月・祝)に開催する「サイエンスフェスティバル(会場:21階展示ゾーン)」にて展示予定です。一般のお客様に南極の氷に触っていただいたり、数万年前の空気が出てくる音を聞いていただける貴重な機会ですので、ぜひ御来館ください(融け次第、展示終了となりますので御了承下さい)。