郡山市ふれあい科学館では2017年7月12日(水)に、自衛隊福島地方協力本部から「南極の氷」を贈呈していただきました。氷の贈呈は、今回で14回目になります。
南極観測に必要な人員・物資などの輸送は、海上自衛隊が所有する砕氷艦(南極観測船)「しらせ」によって行われており、その関係で、今回も2017年4月に「しらせ」によって持ち帰られた南極の氷を、自衛隊から当館へいただくことができました。
「南極の氷」は、単に水が凍ってできた氷ではなく、過去何万年もの間に南極に降り積もった雪が、その重さで圧(お)し固められてできたものです。この氷をよく見ると白く見えますが、その中には大昔の空気や大気中の微粒子などが閉じ込められています。そのため、この空気を分析することで過去の地球環境を調べることができ、地球環境問題の研究に役立てられています。
贈呈式では、はじめに自衛隊 福島地方協力本部長 1等陸佐の川野 静生様より御挨拶をいただきました。
続いて、BGMとともに自衛隊員の方が運んでこられた「南極の氷」が、本部長の手から当館の佐久間政彦館長へ贈呈されました。
館長からは、自衛隊の皆さんへお礼の言葉をお伝えするとともに、贈呈式に参加してくださった郡山市立郡山第四中学校の先生や生徒の皆さんへ、「南極の氷」の特徴や南極に見られる地球環境問題などについて、お話しいたしました。
また、郡山第四中学校の生徒の皆さんをはじめ、贈呈式に参加してくださった方々に「南極の氷」をさわっていただきました。
氷にさわっていただいた皆さんは「南極の氷」特有の白さに興味を持っていただいたり、南極の氷を水に入れて、「南極の氷」が融ける際に中の空気が弾ける時のパチパチという音を聞こうと耳を澄ましていました。さらには、南極の氷の試食体験なども行われました。
実際に「南極の氷」を体験していただくことで、参加者の皆さんにはさらに南極に興味をもっていただけたようでした。
今回贈呈いただいた「南極の氷」は、当館で7月15日(土)〜17日(月・祝)に開催する「サイエンスフェスティバル(会場:21階 展示ゾーン)」にて展示します。南極の氷にさわったり、数万年前の空気が出てくる音を聞いていただける貴重な機会ですので、ぜひご来館ください(融け次第、展示終了となります)。