空気の力に挑戦
〜浮かぶボールの秘密〜

2003/10/24


 

 今回は理科工作、空気の力で動くおもちゃ「エアー・フライングボール」の作り方を紹介します。「フー」と吹くとボールは空気中に舞い上がり、浮き続けます。どうしてボールは落ちないのでしょう。遊びを通して、この秘密も探ります。

 ストロー、厚紙、発泡スチロール球(直径2〜3センチ)、はさみ、のりを準備して、次の通り作ってみてください。

 


エアー・フライングボールの遊び方

(1)厚紙を扇型に切り、のりで貼り、ろうとを作る。ろうとの先には、ストローが通るくらいの穴をあけておく。

(2)ストローの先を花びらのように縦に2センチの長さに4〜6列に切る。

(3)ろうとの穴に、花びらのように切ったストローの先を重ねて回すように通す。ストローを垂直に折り曲げて完成。

 遊び方を紹介します。

 写真の完成品(1)のようにストローの先を花びらのように開いて、発泡スチロール球を乗せます。この時、紙のろうとは下げておきます。ストローをくわえて、息を吹き込むと、初めはスーッと上がり、一定の場所でとどまり浮いています。

 

 どうして一定の場所で浮いているのでしょう。真下から息を吹く時は、発泡スチロール球の重さと下からの流れてくる空気の圧力が釣り合うので浮くのです。息の吹き方にむらがあると球は上下に場所が移動したりして、下に落ちてしまいます。

 写真の完成品(2)のようにストローの先の花びら部分と、ろうとをぴったりつけて発泡スチロール球を乗せ、息を吹き込むと、発泡スチロール球は浮きません。不思議ですね。理由を考えてみましょう。


準備するものと制作途中の様子

 

 ドライヤーを使って発泡スチロールや風船を浮かせる実験をしてみましょう。

 ドライヤーの風を上向きになるようにセットし、発泡スチロール球(または風船)を乗せると一定の場所で浮き続けます。ドライヤーを傾けても浮いています。発泡スチロール球をもう1つ加えると、2個とも浮き上がり、回転しながら浮き続けます。

 実験を楽しみながら、どうしてこのように浮くのかを考えてみましょう。空気の流れと物との力関係を調べると飛行機が飛ぶ理屈も分かってきます。

   
 

(事業課展示情報係 大越 清美)

 

2003年10月23日 福島民報新聞 情報ナビ タイム「スペースパーク便り」より