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今年の夏は、ピカピカ、ゴロゴロとやってくる雷が例年に比べて多いように感じられますね。 雷が鳴るとき、稲妻が光ります。これは強い電圧をかけられた大気がプラスの陽イオンとマイナスの電子に分かれた状態(プラズマ)となり、電気を通しやすくなり、ここを電気が流れるときに発光するのです。 実は、電子レンジを使ってこのプラズマ状態を作り出すことができます。科学館で実験している方法をご紹介しましょう。 |
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コニカルビーカーに砂を1センチくらい入れます。そこに小さい輪にしたカーボン繊維を載せます。それを電子レンジの中に入れて20秒くらいスイッチを入れると、丸い「火の玉」が出てきます。これは人工的に造った稲妻といえるでしょう(写真[1])。 このほかにも、ターンテーブルをつけたまま蛍光灯と水を入れたコップを一緒に入れてスイッチオン。なんと電源につないでいないのに蛍光灯がぴかっと明るく輝きます。(写真[2]) なぜ、電子レンジでこのようなことができるのでしょうか。実は、電子レンジはマグネトロンという真空管からマイクロ波という電磁波を放射しているため、マイクロ波がカーボン繊維や蛍光管内の電子を振動させ、それがもとになって輝くというわけです。 |
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では、電子レンジ本来の食物を調理する仕組みはどうなっているのでしょう。ガスコンロや電気コンロは鍋が温まると水が温まり、熱伝導によって中の食べ物が煮えていきます。しかし電子レンジは、マイクロ波によって水分子を振動させ摩擦熱によって温めます。 例えば、乾燥コーンを紙コップに入れてチンすると、コーンの中の水分子が活発に動き、おいしそうなポップコーンが出来上がります。でも、アルミホイルで包むと、マイクロ波が金属に当たって反射し変化が見られません。(写真[3]) |
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また、マイクロ波には陶器を透過するという性質があるので、陶器製の2枚の板(皿・タイルなど)に花を挟んでチンすると、電子レンジで押し花もできます。夏休みの宿題にも活用できそうですね。 |
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(事業課 難波 泠) |
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2004年8月12日 福島民報新聞 情報ナビ タイム「スペースパーク便り」より |
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