新幹線 〜未来へ〜
(時速500キロ!? 奇跡の乗り物)

2005/10/08


 みなさんも新幹線に乗ったことがあるのでしょう。東北新幹線は1982年に開通しましたが、初めて新幹線が走ったのは東京〜大阪間で、今から41年前の1964年でした。最高時速210キロ、敗戦からわずか19年で誕生した、まさに奇跡の乗り物でした。今回はこの新幹線の最前線を少しご紹介します。

◆新幹線の「顔」

 新幹線はとても特徴的な顔(先頭形状)をしていると思いませんか。新幹線の顔を決める最も大きな要因は空気抵抗です。時速200キロを超えるスピードで走る新幹線がトンネルに入ると、中の空気が急に押しつぶされ、トンネルの出口で「ドーン」という大きな音が出ます。これは「トンネル微気圧波(びきあつは)」と呼ばれるもので、この騒音を小さくするために考えられたのが、現在の新幹線に見られるような先が細い顔なのです。

 例えば、東海道・山陽新幹線を走る新幹線(500系)は、まるで戦闘機のような長くとがった形をしています。これは、水中に飛び込むカワセミという鳥のくちばしをヒントに造られました。初めて登場した新幹線(0系)の愛らしい団子っ鼻の顔から始まった新幹線の整形は、速さを追及して今なお続いているのです。

     


エアロトレイン

◆超伝導リニアモーターカー

 「愛・地球博」でも登場したリニアモーターカー、東京〜大阪間を1時間で結ぶ時速500キロの次世代の新幹線ですが、その歴史は古く、何と開発が始まったのは新幹線の開通と同じ1964年のことです。その8年後の1972年には、実際に浮上走行に成功しています。現在では山梨リニア実験線でリニアモーターカーの試乗会も行っていて、時速500キロを体感することができます。

 

◆エアロトレイン

 飛行機と新幹線が合体!

 そんな乗り物が近い将来登場するかもしれません。それが、エアロトレインです。エアロトレインは、翼によって地面すれすれを浮いて走ることで、飛行機の速さと電車の大量輸送能力を兼ね備え、しかも太陽光や風の自然エネルギーだけで走ることができる夢の超特急なのです。現段階では、時速150キロまでの浮上走行が実現していて、将来は、時速500キロの走行が可能になるそうです。


昨年の鉄道フェスティバル

 

◆鉄道フェスティバル

 ふれあい科学館では14日の鉄道の日を記念し、8日から10日までの3日間、鉄道フェスティバルを開催します。鉄道に関する資料展示や、Nゲージの操作体験、22階鉄道ジオラマでは「きかんしゃトーマスとその仲間たち」を走らせるなど楽しい内容となっております。この機会に、いろいろな鉄道に関する知識を深めてみてはいかがでしょうか。

     
 

(事業課 遠藤 史貴)

   

2005年10月6日 福島民報新聞 情報ナビ タイム「スペースパーク便り」より