静電気の秘密
〜風船や振り子で"謎解き"〜

2005/12/22


 スカートが体にまつわりつく、ドアの金属ノブにさわるとバチッ! など、嫌な思いをしたことがありませんか? 静電気が気になる季節になりました。今回は身近なものを使って静電気を起こし、遊びながら静電気の秘密を探ります。

     


【写真1】

【作って遊ぼう!静電気】

◆電気くらげ

 風船とビニールの荷造りひもを用意します。風船を膨らまし、ひもは20〜25センチぐらいに切って一方を結び、5ミリぐらいの太さで縦に切り裂きます。このひもを机の上に置き、布(純毛)で強くこすります。次に同じ布で風船をこすります。ひもを空中に放り上げ、布でこすった風船を近づけると、ひもは水中を泳いでいるクラゲのように動き回ります(写真1)。

 どうしてこのように動くのでしょう。その訳は風船とひもを布でこすったことにより、静電気が起きたからなのです。しかも風船とひもはそれぞれ同じ布でこすったので同じ種類の電気が帯電しています。同じ種類の電気は反発するので空中のひもに風船を近づけると逃げるように動くのです。
 

 

◆電気振り子

 ストロー、紙コップ、アルミホイル、糸を用意します。紙コップの底を上にし、穴を開け、ジャバラの方を上にしてストローを差し込み固定します。ストローのジャバラを曲げ、先端に切り込みを入れます。糸は25センチぐらい切り、両端にアルミホイルを小さく切ったものをセロテープで付けます。ストローの切り込みにアルミホイル付きの糸をかけて電気振り子の装置が完成です(写真2)。

 装置のアルミホイルにストローを布で擦って近づけると、どんな動きをするのでしょう? こすっていた布も近づけてみましょう。アルミホイルは行ったり来たり振り子のように動きます。この遊びからこすったストローと布には種類の違った電気が帯電していることが分かります。また、揺れの大きさから静電気の強さも分かります。いろいろなものをこすって近づけると、物によって電気の起き方が違うことも知ることができます。

【バンデグラフで遊ぼう!静電気】

 科学館のサイセンススタジオでは「バチッ!と決めよう静電気」というテーマで1月15日まで開催しています。ここでは静電気の実験をいろいろ体験することができます。


【写真2】


【写真3】

 

  大型の静電気発生装置「バンデグラフ」は、静電気をたくさんためるので、おもしろい実験ができます。例えば、静電気によってビニールひもが立ち上がるのです(写真3)。

 最後に静電気でいやな思いをしないために皆さんはどうしていますか?

 科学館で謎解きをしてください。

     
 

(事業課 大越 清美)

   

2005年12月22日 福島民報新聞 情報ナビ タイム「スペースパーク便り」より