開催報告

2002/10/30


 平成14年10月26日(土)午後3時より、23階宇宙劇場にて第4回 星の講演会「ハワイ観測所とテレビ会議」を開催いたしました。
 今回はテレビ会議を利用し、国立天文台ハワイ観測所から林左絵子先生に、すばる望遠鏡で得られた最新映像をまじえて「宇宙の広がり」についてお話をしていただきました。
 また、同観測所の布施哲治先生が当館に来館され、「ハワイと天文学者」をテーマにお話をしていただきました。

【星の講演会「ハワイ観測所とテレビ会議」】

ハワイ観測所 : 林左絵子先生の講演「宇宙の広がり」


すばる望遠鏡のあるマウナケア山


会場には約180名の参加者 


林 左絵子 先生

 講師の林 左絵子先生です。
 おちゃめにハロウィンの格好をして登場!
 先生は、主に「星が誕生する領域(星形成領域)」の研究を専門としています。

 テレビ会議を使って、マウナケア山(ハワイ島)のふもとにある、ヒロオフィス(山麓にある施設)からの中継です。

 子どもの頃、郡山市で暮らしたことがあり、小学校の時の先生が応援に駆けつけてくださいました。


(国立天文台提供)
1年のうち約7割は晴れているそうです

 前半では、「すばる望遠鏡の強み」、「惑星系はどうしてできたのか?」から始まり、すばる望遠鏡の特徴、すばる望遠鏡の観測装置など、望遠鏡に関することについてお話しをしていただきました。


(国立天文台提供)
白鳥座方向で星が生まれている現場 

 後半では、すばる望遠鏡で観測された画像をもとに、近い天体(惑星)から順番に、より遠くの宇宙を紹介していただきました。

 太陽系の惑星、星雲、銀河、銀河団・・・。宇宙の広がりはどこまで続いているのでしょうか。


 講演の後は、林先生へ質問の時間です。

 最初は皆さん恥ずかしがってなかなか質問が出ませんでしたが、何人か質問者が出ると、今度は次から次へと質問が出てきました。
 質問者には、すばる望遠鏡特製ポストカードが配られました。

 「土星の輪は、他の環のある惑星に比べるとどうして大きいの?」、「なぜ望遠鏡をマウナケアの山頂に作ったの?」「太陽が膨らんで、地球がのみこまれたら、土星に住めるようになるの?」「宇宙の果てはどうなっているの?」などなど、沢山の質問がでました。

 なかには、「なぜ木星や土星という名前をつけたのですか?」など素朴な疑問もあり、林先生や布施先生を「うーん・・・」と困らせてしまう質問もありました。

【宇宙劇場 : 布施哲治先生の講演「ハワイと天文学者」】


布施 哲治 先生

 講師の布施哲治先生です。

 先生は、「太陽系の天体について」の研究が特に専門ですが、ハワイ観測所ではすばる望遠鏡の成果を広める仕事もしています。

 宇宙劇場の中で、ヒロの町の様子や、天文学者の生活についてお話してくれました。
 ヒロの町は、雨が多いそうで、「弁当忘れても、カサを忘れるな」という言葉があるそうです。
 天文学者の日常生活の話を聞くと、ちょっと身近になったかな?

 最後に布施先生へ質問の時間です。

 先生は、会場内を歩きながらどんどん質問に答えていきました。
 前へ出て質問する時とは違い、その場でみんな気軽に質問できたのか、次から次へと質問は尽きません。
 時間の都合で、手を挙げてくれたお友達全員に対して答えることができなくて布施先生も残念といっていました。