開催報告

2003/01/20


 平成15年1月18日(土)午後3時より、23階宇宙劇場にて第5回 星の講演会「CGで宇宙を体験しよう!〜天文ライブショー「ユニバース」〜」を開催いたしました。
 「ユニバース」は、東京の科学技術館(財団法人日本科学技術振興財団)で定期的に開催されているコンピュータシミュレーションやネットワークを活用した、天文学をはじめとする最新の科学の話題を紹介する科学ライブショーです。 
 今回は、郡山にて東京大学大学院天文学教育研究センターの半田利弘先生を中心とするユバースのチームをお迎えし、出張講演をしていただきました。
 リアルタイムで描くコンピュータグラフィックスを駆使して、太陽系・ブラックホール・電波で見た宇宙に関するお話をしていただき、参加者からの質問に答えていただきました。

 

第5回 星の講演会 CGで宇宙を体験しよう!〜天文ライブショー「ユニバース」〜

 今回の司会は、天文係の安藤です。


科学館の館長より挨拶
 「連携事業の一環として中央の専門機関で最先端の研究をされている方を迎えて、講演会を開催します。2月も3月もいろいろな連携事業を予定していますので、どうぞご期待ください。」

 講師の半田先生です。「ようこそ、ユニバースへ!」という挨拶から始まりました。
 電波天文学が専門の研究者ですが、一般向けのお話も得意としています。
 

太陽系の姿 〜宇宙を自由に飛びまわろう〜

 まず初めにプラネタリウムを使って、今夜の星空を紹介しました。 どうやら今夜は、土星と木星がよく見えるそうです。

 次に、宇宙空間を飛び回るCG(コンピュータグラフィックス)映像で、太陽系内を移動したり、さらに、おとめ座のスピカまで移動すると星は様々な距離にあるので地球から見た星空とは違って見えることに大きな驚きの声が上がりました。

 時には、先生のほうから参加者へ質問がでました。その質問に答えようと、多く子どもたちから手が挙がりました。
 質問の多さに科学館のスタッフも宇宙劇場をマイクを持って走り大忙しでした。

ブラックホールの万華鏡? 〜重力レンズの不思議〜

 ブラックホールの話では、強い重力で近くを通過する光を曲げてしまうことをアンドロメダ銀河を例題にしてCG映像で説明をしました。
 CGで作成した擬似的なブラックホールを顔写真の前に置いて自由自在に動かすと、その位置により顔のゆがみが大きく変わる様子には、驚きの声とおかしな顔に笑い声があがりました。

電波で宇宙をのぞいてみよう

 このコーナーでは、静電気を発生するバンデグラフを使った実験を披露していただきました。二つの球の間に火花がパチパチ飛ぶ様子は、セーターを脱ぐ時に発生するものと同じだという説明に、一同納得しました。そこにAMラジオを近づけると、パチパチと同じリズムで電波が出ている事がわかり、自然現象でも電波が出るという宇宙の不思議に接する事ができました。

 今回の講演会は、リアルタイムで動く美しいCG映像とわかりやすい説明で、宇宙の不思議について体験的に楽しく理解できることを示してくれました。