開催報告

2003/03/30


 

 郡山市ふれあい科学館の第6回「星の講演会」を、3月29日(土)に小中学生や一般市民の皆様など、合わせて142名の参加の中で開催いたしました。この講演会は、テレビ会議システムを使い、講師の先生に参加者が直接質問をして、答えをもらう場を設定している事に特徴があります。
 今回の講師である奥村先生から、国立天文台野辺山宇宙電波観測所には直径45mもある巨大な電波望遠鏡を始めとする、数多くの電波望遠鏡があることをご紹介いただきました。また、あらゆる天体から電波が出ており、電波で見る宇宙は光で見る世界とは全く別の姿を見せてくれることをお話しいただきました。例えば、月を電波で調べると半月でも丸く見えることや、暗く見える暗黒星雲も電波では周りより明るく見えるなど、宇宙の不思議な電波の話題には子どもたちもビックリでした。
 さらに、南米のアタカマ砂漠で電波望遠鏡をたくさん並べて観測するアルマ計画という大きなプロジェクトが始まっていることも紹介いただきました。この計画では、惑星がどうやって誕生してきたか、私たちの体を作っている物質はどうやってできてきたのか、この宇宙はどうやってできたか、などが解明されるという夢のあるお話を紹介していただきました。
 お話の後は、質問コーナーです。参加者8名からの質問に答えていただきました。最後に、長野県野辺山での星空で星座を楽しんでから終了となりました。

 

第6回 星の講演会 「電波で宇宙を調べる?」


今回の司会は、展示情報係の石原です。


科学館の館長より挨拶
 「今日は電波で調べる宇宙というテーマでどんな話しが出てくるか楽しみにしておりますと同時に、みなさんからの質問も楽しみです。また、連携事業の一環として中央の専門機関で最先端の研究をされている方を迎えて、講演会を開催します。これからもいろいろな連携事業を予定していますので、どうぞご期待ください。」 

 
電波で宇宙を調べる?

 「野辺山宇宙電波観測所の奥村です!」すごく元気のいい声が飛び込んできました。

 電波というのは、光や紫外線、X線、赤外線などと同じ仲間で、全部まとめて電磁波といいます。

 

 宇宙のあらゆる所から電波は出ています。電波でみる宇宙は、光とはずいぶん違う世界が見えてきます。月を光で見ると半月に見えても、電波では満月状です。

 真っ黒に見える暗黒星雲も、電波では明るく光り輝いていますなど、興味深い話しの紹介がありました。

 
参加者からの質問コーナー

 

 参加者からの質問コーナーです。
「身近な星からも電波が出てますか?」
「どうして電波望遠鏡は丸いのでしょうか?」
「先生の好きな星は何ですか?」
 いろいろな疑問について、先生に答えていただきました。
 
次回の第7回「星の講演会」は、平成15年5月31日(土)です。