郡山市ふれあい科学館では2015年2月28日(土)に、第27回星の講演会「太陽と私たち〜太陽の素顔に迫る〜」を開催しました。
今回は、京都大学の磯部洋明先生にお越しいただきました。磯部先生は太陽を専門に研究されている天文学者です。身近にありながらあまり知らない太陽の活動とその地球への影響についてお話いただきました。
宇宙のお話というと、はるか遠いところで起こっていて、私たちには全く関係のないものだと思われがちです。ですが、今回の講演では、身近な太陽からどのような影響を受けるのかをわかりやすくお話していただきました。
前半は観測された太陽の映像から、太陽とはどんな星かが紹介されました。
太陽の表面には黒点が見られたり、フレアと呼ばれる爆発現象が時折起こり、それが様々な影響を与えることが紹介されました。また外側にはコロナと呼ばれる100万度の大気が広がっていることもわかりました。
そして、これらの活動がどのようにして起こるのかを学校の理科で習うような原理や法則を使ってわかりやすく説明してくださいました。
その後、音楽に合わせて太陽の様々な活動の様子を見ていきました。音楽とマッチしたダイナミックな映像にみなさん引き込まれていきました。
後半は、太陽の活動が地球にどのような影響を与えるのかをお話しいただきました。
フレアが起こるときにはエネルギーの高い粒子が飛んできて、人工衛星などに影響を与えることがわかりました。地球には磁気によるバリアの働きがあり安全ですが、宇宙空間ではその影響を考えていかなければならないそうです。
その他にも、これまでのデータから数百年後には寒冷化が起こるかもしれないといった話や、これからは太陽を観察してその影響を予想する「宇宙天気予報」を考えていく必要があるといった将来のお話もしてくださいました。
私たちと太陽とは切り離せない関係にあることがよくわかりました。
講演終了後には、多くの方から質問が飛び出しました。大人の方だけでなく、小学生も興味津々に質問をしていました。先生はすべての質問に丁寧に答えてくださいました。
今回は太陽の魅力を存分に味わうことができた講演会となりました。
磯部先生、本当にありがとうございました!