郡山市ふれあい科学館では2016年2月27日(土)に、第29回星の講演会「第2の地球探し〜地球外生命をもとめて〜」を開催しました。
今回は、太陽系外惑星を専門に研究されている東京大学の田村元秀先生にお越しいただき、系外惑星の発見の歴史から現在までどのような惑星が見つかってきたのかお話いただきました。
初めに、太陽系の惑星についてのお話があり、太陽系には、地球のような岩石惑星、木星のようなガス惑星、天王星のような氷惑星の3種類あることやそれぞれの太陽からの距離など、私たちが知る惑星の姿を確認しました。
それに対して、1995年に初めて発見された惑星は大きく異なり、中心の恒星のまわりを木星サイズのガス惑星がわずか4日でまわっているという驚くべき姿でした。会場では、その惑星が太陽系のものとは全く違っていたことを知り、驚きあふれる様子でした。
それから20年がたった現在、系外惑星は2000個以上が発見され、その多さに驚かされました。また、その中には地球型の惑星が多くあることが分かり、生命をもつ可能性が高まってきているというお話がありました。そして、最近になって地球とほぼ同じような惑星が見つかったと聞くと、会場でも生命への期待がさらに高まったようでした。
その他、惑星探しの方法についても分かりやすく教えていただき、遠いところにある小さな惑星を見つける難しさを学びました。今後望遠鏡の進化で生命を見つける可能性がどんどん高くなっていくというお話でした。
最後は、最新の研究分野である「アストロバイオロジー」についてご紹介いただきました。この宇宙にどのようにして生命が生まれるのか、天文学や生物学といった学問を越えた研究がいよいよスタートしたということで、みなさん興味を持たれていました。
かつては夢物語のような地球外生命という話も、こうした研究の成果があることで少しずつ現実味をおびてきたようです。近い将来、本当に生命が見つかるかもしれませんね。
講演後の質問コーナーでは、先生の幼少時についてからノーベル賞で話題となったニュートリノまで、みなさんから様々な質問が飛び交いました。先生はその質問全てに分かりやすく丁寧に答えてくださいました。
今後もこのような講演会を企画していきたいと思います。参加いただきましたみなさん、ありがとうございました。
そして、田村先生、貴重な時間をありがとうございました。