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秋の夜空は明るい星が少なくて、目立つ星座も多くありません。そんな時は、星図を頼りに無名の星座を探してみるのも面白いものです。この時期の夜八時ごろ、南東の空低くに見えるくじら座も、そんな星座の一つです。神話では化け物として登場するこのくじら、空では東側の頭から南側へ長く伸びる胴体が星座として見えています。 |
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くじらの胸の辺りに、ミラという星があります。ミラとはラテン語で「不思議な」という意味です。この星のどこが不思議かといえば、見る時によって明るさが違うところです。肉眼で見えるときもあれば、望遠鏡がないと見えないほど暗いときもあります。ミラは、三百日以上の長い周期で、明るい二等星から暗い十等星にまで変わってしまうのです。 |
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この秋、ミラは暗くなるところなので、見つけるのは難しいかも知れません。でも、もし見かけることがあったら、星のお年寄りの姿を想像してみて下さい。そして、星にも一生があるのだということを思い出して下さいね。 |
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(展示担当 石原 裕子) |
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2002年10月29日 読売新聞福島版 「星のある風景」より |
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