銀河ってどんなもの?
〜数千億の星が集まる大集団〜

2003/10/29


 

 「銀河」を見たことがありますか? 天の川は見たことがありますよね。実はこれも銀河の一つです。でも、それ以外には見たことがないかもしれません。それもそのはず、夜空でいくら探しても、目で見えるほど明るい銀河は数個しかありません。しかも、小さな光のもやのように見えるので知らなければ雲だと思って見過ごしてしまうでしょう。

 


天の川 〜私たちの住む銀河の姿〜

 銀河の正体は星とガス(気体)の大集団です。数千億もの星が集まって本当は明るく輝いています。銀河はとても大きく、端から端まで光の速さで行っても数万年から数十万年かかります。

 宇宙全体には数千億の銀河があると言われています。明るくて大きくてたくさんあるはずの銀河が私たちの目に見えないのは、どれも遠くにあるためです。

 はじめに天の川も銀河の一つだと紹介しました。私たちの地球や太陽もその中にあって、内側から見ると私たちの銀河は天の川として見えるのです。

 

 遠くて暗い銀河たちも望遠鏡で拡大して写真に撮るとその美しい姿を見せてくれます。ここでいくつかの銀河をご紹介しましょう。

 最も美しいのは「渦巻銀河」ではないでしょうか。星のつぶつぶがきれいな渦巻模様を作っています。中には棒が一本通ったような「棒渦巻銀河」もあります。

 模様もなくただ丸っこい銀河は「楕円(だえん)銀河」です。また、形がグチャグチャになったような「不規則銀河」もあります。

 どうして色々な形の銀河があるのでしょうか?

 気になりますね。でも、そもそも宇宙の長い歴史の中で銀河がどうやって生まれてきたのかが解明されないと、この謎を知ることは難しいでしょう。ほかにもさまざまな謎をもつ銀河たちの研究は今日も続けられているのです。

 次回は銀河の中心に何があるかのぞいてみましょう。


様々な形の銀河
(写真:プリンストン大学出版局提供)

 

(展示情報係 石原 裕子)

2003年10月28日 福島民友新聞 「ふくしま星空散歩」より