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前回は、宇宙では複数の銀河が大接近をしてできた、不思議な形の銀河がたくさんあることをご紹介しました。では、2つの銀河が衝突してしまうとどうなるのでしょう。 |
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写真のリング状に見られる天体は「車輪銀河」と呼ばれます。これまでご紹介したどの形にも当てはまらない、不思議な姿の銀河です。この銀河は、2つの銀河が中心めがけて衝突してできた姿なのです。 このように見事なリング状の姿は、一つの銀河の中心に、もう一つの小さな銀河が衝突していくことで作られました。衝突の仕方によって、合体する場合や、そのまま取り込まれてしまう場合もあり、さまざまな不思議な形の銀河が作られるのです。 |
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ところで、銀河は多くの星が集まり、一つの形を作っていますが、その中には星を作るための材料となるガスも大量にあります。衝突あるいは接近することで2つの銀河のガスが集まり、濃くなります。それがきっかけとなり、たくさんの星が一度に作られることがあります。この現象を「スターバースト」と呼びます。銀河の衝突や接近によって、形が変わるだけでなく、このような現象も起きるのです。 スターバーストで作られる星は、非常に重い星で、青白く輝きます。たとえば、車輪銀河の輪の部分が青く見えていますが、この部分でスターバーストが起き、新しく作られた星の光とその光により、周りのガスが青く輝いて見られるのです。 銀河が衝突する、と聞くと壊れてしまうような気がしますが、その中では新たな星が作られたり、さまざまなドラマがあるようですね。 次回からは、恒星の世界をご紹介いたします。 |
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(天文係 安藤 享平) |
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2003年12月9日 福島民友新聞 「ふくしま星空散歩」より |
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