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今月6日ごろから夕方西の空にニート彗星(すいせい)が見え始めました。 予想では、ニート彗星は6日に最も地球に近づくことで明るく見え、その後だんだんと地球から遠ざかり暗くなっていくとされていました。しかし、アメリカ航空宇宙局(NASA)によると、彗星の実際の明るさは7日〜14日にかけて3.3等級ほどで、この期間も明るい状態が続いていたようです。 |
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そして、太陽に最も近づく16日までの間に彗星の様子も変化していきました。7日と14日に撮影した写真で彗星の姿を比べてみましょう。7日の写真では、コマと呼ばれる彗星の頭の部分が明るく見えていますが、尾はあまり見えませんでした。一方、14日の写真では、左側に尾が伸びているのが分かります。これは、(1)彗星が太陽に近づき実際に尾が伸びたこと (2)地球から見た彗星の位置が変化することによって、尾が見やすくなったこと の2つが関係しています。 |
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ニート彗星は、今月中旬には周囲が暗いところへ行くと肉眼でもかすかに見えました。双眼鏡でも尾が伸びた不思議な姿を十分楽しむことができ、特に14日は、かに座にあるプレセペ星団という星の集まりと彗星が一緒に見られ、大変美しい様子でした。 今月下旬には、リニア彗星も日本で見られるようになってきます。6月上旬ごろまでがニート彗星とリニア彗星を気軽に見られるチャンスです。ぜひ双眼鏡を用意して彗星を探してみてください。 |
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(事業課 近藤 正宏) |
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2004年5月25日 福島民友新聞 「ふくしま星空散歩」より |
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