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今から100年前の天文学は何を調べていたのでしょう? このころはまだ、太陽がどのように燃えて(エネルギーを作って)いるのか分かりませんでした。太陽系で一番遠くの惑星である冥王星も発見されておらず(1930年発見)、太陽系の惑星は8個であるとされていたのです。 |
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また、宇宙がどのくらい広いのかも分からず、アンドロメダ銀河が、私たちの天の川銀河の中にあるのか外にあるのかもはっきりしませんでした。このころ人類が認識していた宇宙は、今よりもずっと狭かったのです。 一方、このころまでに、写真術が確立されたこと、またガラスを作る技術が進み大きな望遠鏡が作られるようになったことで、観測の技術は大きく進歩しました。光から物質の性質を調べる分光学を応用して星の色(スペクトル)を調べる研究も盛んになり、星が運動する様子や星が何でできているのか、ということが分かってきたのです。 |
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さて、日本ではこのころ、地球の自転によるわずかなふらつき(極運動)を確かめるため、日本の岩手県水沢の緯度観測所(現・国立天文台水沢観測所)を含め、数カ国で観測を行う国際プロジェクトに参加していました。 水沢で観測を行った木村栄(きむら・ひさし)博士は、観測結果を調べ、当時用いられていた計算式に緯度の変化を補正する項(Z項)を加える必要があることを発見しました。1902年のことです。この木村博士の発見は、日本人が世界に誇る科学に関する発見の先駆けとなったのです。この後現在に至るまで、科学と共に天文学は飛躍的に発展してきたのです。 科学館では、2月11日〜13日まで、県内の5つの博物館や美術館が協力して開催する5館連携事業「100年前の実験に挑戦!」を開催します。ぜひ、科学館へ遊びに来て、100年前の科学を体験してみてください。 |
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(事業課 近藤 正宏) |
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2005年2月8日 福島民友新聞 「ふくしま星空散歩」より |
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