【宇宙劇場】これまでの映像システムの紹介

 郡山市ふれあい科学館の宇宙劇場は、2001年、当時としては最新のデジタル映像システム(デジキャンバス)を導入したプラネタリウム、そしてスクリーンに迫力あるフイルム映像を映し出す全天周映像装置を備えた施設として、皆様にさまざまな番組を通して、宇宙・科学の話題を紹介してきました。

 普段はなかなか詳しく紹介しきれない映像システムの裏側を、少しご紹介しましょう。

 

【デジキャンバス】

 プラネタリウムの美しい星空とともに、皆さんの目の前に横長の迫力ある映像を映し出すのが「デジキャンバス」と呼ばれる映像システムです。4台のビデオプロジェクターが設置され、映像をスクリーンにうまくつなぎ合わせることで、広がりのある映像で、宇宙の姿などを紹介してきました。

 このビデオプロジェクターは「3管式」というもので、簡単にはブラウン管からの映像を映し出していました。テレビもこの10年間で薄型に大きく変わりましたが、ビデオプロジェクターも大きく進歩し、現在では修理部品などもなくなってしまいました。


 

【全天周映像】

 宇宙劇場のドームスクリーンのほぼ全面に映像を映し出すのが「全天周映像」装置です。通常の映画で用いられるフイルムの倍の幅である「70mmフイルム」により、特別番組の映像作品や、プラネタリウム番組中の演出映像の投映に用いてきました。

 まるでその場面にいるかのような、映像の中にいる感覚を体感することができます。

 この全天周映像も、最近では映画館もデジタルに切り替わっているのと同じく、フイルムによる映像作品の供給が少なくなってきました。


【スカイライン】

 スクリーンの下部に、風景などの映像を映し出すのが「スカイライン」投映機です。

 18台のスライドプロジェクターが、プラネタリウム投映機の台座部分にあり、2種類のスライドを交互に出すことで、昼から夜への移り変わりや、世界旅行に出かけているかのような風景の移り変わりを表現することができます。

 スライドプロジェクターも現在では製造されなくなり、動きも不安定になってきました。


 

 宇宙劇場では、これらやプラネタリウム投映機など、数多くの機器を組み合わせて、皆さんに番組をご覧いただいていました。

 この映像システムでの投映は2012年1月9日までとなります。ぜひ、この10年間ご覧いただいた星空と映像をお楽しみください。そして、これまで本当にありがとうございました。

 新たな映像システムでは、これまでよりさらに迫力があり、魅力ある映像をお楽しみいただけるようになります。どうぞご期待ください。