プラネタリウム一般番組

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 今夜の星空を眺めながら、星座の見つけ方や星座にまつわる神話の世界、そして話題の天文ニュースなどを紹介していきます。

 また、天文や宇宙に関するテーマについて、迫力ある映像を交えながらご紹介します。

 子どもから大人まで、星座に親しみ、宇宙や星空について詳しく知ることができる番組です。

3000億の星たち 〜アンドロメダ銀河〜 2008年9月2日(火)〜10月31日(金)

番組内容

 私たちの住む銀河系のとなりの銀河である、アンドロメダ銀河。およそ3000億個の星たちが渦を巻いている姿は人々を魅了します。

 最新の研究では、銀河系とアンドロメダ銀河が近づいているようですが…、はたしてその運命は?!

 秋の星空に見られるアンドロメダ銀河を探し、その神秘的な宇宙の世界をご紹介します。

解説員からの番組のみどころ

【安藤解説員】

 アンドロメダ銀河は、肉眼でもぼんやりと姿を見られることから、かつては「アンドロメダ星雲」と呼ばれ、また多くの天文学的な発見をもたらしたり、あるいは身近な場所でも名前を耳にする機会が多いなど、おなじみの天体です。

 銀河系よりもひとまわり大きな姿である、アンドロメダ銀河を知ることは、私たちが直接見ることのできない、銀河系の姿を知ることにもつながってきます。また、銀河系の近所ともいえる場所にあることから、将来の銀河系との関係にも興味が持てます。

 3000億の星が集まる、アンドロメダ銀河を見つめ、宇宙の歴史や、私たちの住む宇宙をいっしょに見てみましょう。

【近藤解説員】

 私たちは銀河系という大きな星の集団の中にいます。夜空に見える天の川は、この銀河系の星たちです。私たちが夜空を見上げた時に見ることができる星は、この銀河系の中でも、私たちから近い所にある星たちなのです。星の集まりである「すばる(プレアデス星団)」も、ガスのかたまりである「オリオン星雲」なども、すべて銀河系の中にあります。

 アンドロメダ銀河は、銀河系から230万光年離れた場所にある星の大集団です。その中には、3000億もの星があり、銀河系と同じように様々な星雲や星団があります。似たような星の集団に見えますが、実はこの2つの銀河は大きさも成り立ちも少し異なるようです。最近の研究成果とあわせ、巨大な星の集団であるアンドロメダ銀河の秘密をご紹介します。

 遠い遠い未来、私たちの銀河系にはどのような運命が待ち受けているのでしょうか?

【水谷解説員】

 星のきれいな場所に行ってみると、秋の星空の中に、肉眼でもアンドロメダ銀河の淡い光芒を見つけることができます。アンドロメダ銀河のことを、昔はアンドロメダ大星雲と呼んでいました。

 この宇宙から届くかすかな光が、どれくらい離れているところからやってきているのかが、天文学史上の大論争にもなりました。銀河系の中にある、大きな星雲と思われていたものが、実は銀河系よりも大きく、さらに遠くにある天体であることがわかったのです。

 こうして、アンドロメダ銀河は銀河系の隣にある3000億個の星の集団であることがわかってきました。この歴史は、すなわち私たちの宇宙が広がった瞬間でもあるのです。

 さて、すぐ隣にあるアンドロメダ銀河と銀河系には似た部分もありますが、異なる点もあります。その違いは何でしょうか?そして、現在この2つの銀河は近づいているようです。

 今回は秋の星空からアンドロメダ銀河を探し、みなさんと未来の宇宙の姿を垣間見たいと思います。

次回の予告

 2008年11〜12月

  「月世界探訪」


アンドロメダ銀河 (C)NOAO


アンドロメダ銀河の拡大画像 (C)国立天文台


銀河系とアンドロメダ銀河の運命は…?! (C)GOTO