天文カレッジ第3期講座の第2回目は、「宇宙誕生」をテーマに、ノーベル賞を受賞した研究がどのように宇宙の姿や誕生の様子を解き明かしてきたのかを紹介しました。
今回は、宇宙マイクロ波背景放射と宇宙の加速膨張を主に紹介しました。
前半は、人類が数千年前から考え続けた宇宙の姿を時代ごとに見ていきました。時代が下るにつれて私たちは科学的に宇宙を捉えるようになり、20世紀に入ると宇宙の姿や誕生後の様子はより詳しく調べられるようになりました。
さまざまな宇宙モデルが考えられる中、宇宙マイクロ波背景放射の発見によって、私たちの宇宙は小さな火の玉から生まれたビッグバン宇宙だと分かります。
後半は、宇宙マイクロ波背景放射によって確かめられたビッグバン宇宙を紹介しました。小さな火の玉が少しずつ膨張して今の宇宙の姿になっていったのですが、この宇宙の膨張は止まることなく、加速を続けています。宇宙膨張が加速していることや、それを起こす謎のエネルギーの存在に、参加された皆さんは興味をもって聞き入っていました。
講座の終盤では、インフレーションなどのまだ解決されていない謎を解き明かそうとする最新の研究を紹介し、質疑応答の時間を設けました。参加者の皆さんからは熱心な質問をいただき、宇宙の姿について理解を深めていただけたようでした。
次回は、3月2日(水)に「新天体発見の歴史と恒星進化」をテーマに行います。