科学の広場

コマを回して遊びましょう! 〜重心をうまく見つけて〜

 皆さん、楽しいお正月を過ごされましたか。お正月の遊びといえば、コマを連想される方も多いと思います。コマは「お金の回りが良くなる」「一本立ちする」と言われ、古くから縁起物として親しまれてきました。

 皆さんはどんなコマを回したことがありますか? ひねりゴマ、投げゴマ、鳴りゴマ、逆立ちゴマに地球ゴマ。相撲ゴマや飛び出しコマなどの仕掛けのあるもの。一口にコマと言ってもさまざまな種類があります。自分でコマを作って遊んだ、という方もいるのではないでしょうか。


いろいろな種類のコマ

 

【コマを作る】

 自分でコマを作るとき、売っているコマのように、よく回るコマを作りたいですよね。そのコツの一つに、重心を見つけ、そこを軸にするということが挙げられます。

 重心とは、物体の重さの中心になり釣り合いの取れる点のことを言い、指1本で物を支えることができます。この点に心棒を通せばバランスが取れ安定して回るコマができます。



うなるような音を出すブンブンゴマ

 

【重心の見つけ方】

 平たい円や長方形は重心を見つけやすいのですが、複雑な形になると簡単には見つけられません。そんなときに役立つのが、1本の糸です。物体に穴を開け、糸に吊り下げます。そのとき糸の下の方向の延長に線を引きます。これを別の箇所でも行うと、2つの線が交わります。その点が重心です。

 鉛筆やバットの様に長く立体的な物は、2本の指で物体を支え、ゆっくりと指を近づけていきます。そうして、2本の指が出会った点が重心です。



物体の重心の見つけ方

 

【コマを回そう!】

 軸の位置のほかに、コマの重さや大きさ、空気抵抗などを考えることで、よく回るコマを作ることができます。どんなコマが一番回るか、実際に作って、みんなで競争するのも楽しいですよ。そして、お正月に限らず、大いに遊んでください。

 今月のサイエンス広場(7・8・14・21・28日)では、台の上ではなく、空中で回す「ブンブンゴマ」を作ります。回ると“ブーンブーン”と、うなることから、こう呼ばれています。うまく重心をみつけて、よく回るブンブンゴマを作りましょう。ぜひ参加してください。

 

 

(事業課 岡崎 ふみ)

2007年1月11日 福島民報新聞 情報ナビ タイム「スペースパーク便り」より