科学の広場

ジャンプしたら?体重は? 〜ひと足先に月を"体験"〜

 子どものころ月をみると、ウサギがもちつきをしているようで、月にはウサギがいるのでは…と思ったものです。月を見ていると、いろいろ想像が膨らみます。


月での体重を体験できる
手作りの体重計

 そんな夢のある月に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が先月まで、名前やメッセージを届ける「セレーネ『月に願いを!』キャンペーン」を実施していました。

 これは、今年の夏に種子島宇宙センターからH-IIAロケットに搭載して打上げる予定の月周回衛星「SELENE(セレーネ)」に、一般から募集した名前とメッセージを載せ、月まで届けるものです。人類が初の月面着陸を成し遂げた1969年のアポロ計画以来、最大の月探査計画で、月がどのように生まれ、変化し現在に至っているか月の秘密をさぐろうとしています。人類が行ったことのある天体ですが、まだまだ分らないことがたくさんあります。今回のセレーネの活躍は、これからの宇宙開発に大きな影響を与えてくれることでしょう。

 また、NASAが2024年までに月に有人月面基地を建設すると発表していますので、私たちも気軽に月に行ける日が来るかもしれませんね。今までアニメや映画だけの世界が現実になろうとしています。楽しみですね。

 科学館に来て、ひと足先に月を体験してみませんか?

 科学館には月でのジャンプを体験できる装置や、遠隔操作で月面探査を体験できる装置、宇宙飛行士が月面につけた足跡を再現した展示品などがあります。いつか月に行けたら、このような足跡を見ることができるのでしょうね。



月でのジャンプを体験できる装置
「ムーンジャンプ」

 月の重力は、地球の6分の1です。地球で60キロの人は、月では10キロになります。体重が軽くなるので、そこでジャンプしたらどうなるでしょう。地球では、想像もつかないほど高くジャンプすることができます。気持ち良さそうですね。月の重力を体験できる装置「ムーンジャンプ」を是非お試しください。

 また、月で体重を計ったらどれぐらいの重さになるか体験できる手作りの体重計もありますのでお試しください。体重計の針を見るとなんだかうれしくなりますよ。

 ぜひ科学館へ遊びに来て月の世界を体験してみてください。そして1日でも早く月に行けるよう月にお願いしてみましょう!

 

(事業課 鈴木 典秋)

2007年3月8日 福島民報新聞 情報ナビ タイム「スペースパーク便り」より