今月は一年の中でも特に華やかなイベント「クリスマス」があります。
クリスマスと言えば、もちろん白い髭(ひげ)に真っ赤な洋服を着ている「サンタクロース」です。世界中にいるサンタクロースですが、北極に近いフィンランドにはサンタクロースの村があります。このサンタクロースの村があるフィンランドは、「オーロラ」を見る事のできる穴場です。
そこで今回はクリスマスプレゼントとして、太陽からの贈り物「オーロラ」についてご紹介いたしましょう。
美しいオーロラ (C)S.P.V 齋藤 正一
★オーロラの名前
「オーロラ」とは、ローマ神話に登場する女神の名前「アウロラ」に由来すると言われ、ガリレオ・ガリレイが名付け親とされています。女神アウロラは、地上の生き物に夜明けや希望をもたらす神です。彼女が夜の闇を追い払い、この世に光を与えてくれていると信じられていました。美しい女神の姿を天上に輝く光の帯に照らし合わせたのかもしれません。
そしてオーロラには各地でさまざまな伝承が残されています。例えば、北欧では、オーロラで神の世界と人間の世界がつながっていると考えられている地方もあります。また、フィンランドでは、黒キツネのしっぽが舞い上げる粉雪が太陽の光に染まり、オーロラになったという伝説もあるのです。
オーロラの仕組み (C)GOTO
★オーロラとは…?
オーロラは太陽から飛んできた電気の粒(プラズマ)の流れが、地球の大気にぶつかって光る発光現象です。地球の磁場の影響で北と南にプラズマが引き付けられる事で、北極や南極付近でオーロラはよく見られます。
このようにオーロラがよく見える場所を「オーロラ帯」と言います。フィンランドをはじめ、カナダのイエローナイフや、アラスカのフェアバンクスはオーロラがよく見られる場所として有名です。
残念ながら日本で見る事は難しいのですが、今年のクリスマスは、科学館で美しいオーロラと出会う事ができます。
23、24日のイブニングアワー「聖なる夜の星物語」は、科学館がお送りするクリスマスプレゼント。この夜空に輝く美しい贈り物、オーロラを眺めてみてはいかがでしょうか?
(事業課 東前 智恵)
2008年12月4日 福島民報新聞 情報ナビ タイム「スペースパーク便り」より