科学の広場

静電気を知ろう 〜実験教室など毎日開催〜

 「バチッ!!」

 この時期に悩まされるもの…そう、静電気です。

 静電気は、物が擦れ合うことによって発生します。たまった静電気はどこかに逃げようとするので、ドアノブに触った時などに放電することで「バチッ」ときます。

 そんな悩みの種の解決方法をいくつかご紹介しましょう。



サイエンススタジオの様子

●室内の湿度アップ!

 空気が乾燥している冬は、静電気が発生しやすく、その上暖房器具によってさらに乾燥が進んでしまいます。いくら湿度を上げた方がいいからといって、必要以上に上げ過ぎると不快な気分になったり、食べ物が早く腐敗してしまう恐れがあるので、50〜60%が理想です。加湿器を使用したり、部屋に霧吹きをしたりして、湿度を上げましょう。

●壁にタッチ!

 静電気は、壁を使って逃がすことができます。ドアノブなどに触る前に壁にタッチしておくと効果的です。壁によく使われている木や紙、コンクリート、レンガなどは金属とは異なって、静電気をゆっくりと逃がすことができるので、「バチッ」ときません。ただし、プラスチックやガラス、ゴムでできた部分は電気を通さず、タッチには効果がありませんので要注意です。


 また、皆さんは指先だけで触っていませんか?

 そうすると、体の静電気が指先に集中するので衝撃が大きくなります。触るときは勇気を持って手の平で触ってみましょう。静電気が分散されるので衝撃も少なくなりますよ。



●衣類に注目!

 衣類の繊維にはプラスの電気を帯びやすいものと、マイナスの電気を帯びやすいものがあります(表参照)。プラスとマイナスに離れた組み合わせほど静電気がたまりやすいので、重ね着をする時はできるだけ、表にある近い素材の衣類の組み合わせにしましょう。また、洗濯時に柔軟剤を使うのも一つの方法です。これには、衣類をふんわりと肌ざわり良く仕上げるほかに、衣類同士の滑りを良くし、発生した静電気を逃がす成分が含まれているので、静電気を防止する効果もあります。

 ここまでさまざまな解決方法をご紹介しましたがいかがでしょうか? ほかにも静電気除去グッズを使用するなど、いろいろな方法がありますのでぜひお試しください。

 ただし、全ての方法には個人差があります。


 2月の科学の実験教室「サイエンススタジオ」では静電気をテーマに実験や工作を毎日開催しています。ぜひご参加ください。

(事業課 福澤 世依子)

2009年2月19日 福島民報新聞 情報ナビ タイム「スペースパーク便り」より