楽しい夏休みも半分が過ぎてしまいました。みなさんはいかがお過ごしでしょうか。長い休みを利用して、たまにはおうちで実験はどうでしょう。上手にできたら、お友達に見せてみよう!
あーら不思議。タマゴがぷかぷかと浮きます
(1)「うきうきタマゴ」
大きめのコップを一つ用意します。半分まで水を入れたら、ここに生タマゴを一つ入れます。割れないようにそっと入れていくと、タマゴは…。沈んでしまいますよね。このタマゴを手を使わずに浮かせてみましょう。手は使いませんが、かわりに、秘密の白い粉を使ってみます。タマゴが浮くまで、コップの中に粉をどんどん入れていきましょう。すると…、あ〜ら不思議!タマゴが浮き上がってきました。(タマゴが浮きにくいときには、タマゴを割らないように、棒でゆっくりとかき回しながら粉を入れましょう)
さあ、実験はうまくいきましたか。ここで白い粉の正体を明かします。それは、「塩」です。最初にタマゴが沈んだのは、タマゴが水より重いからです。この水に塩がとけて入ると、とけた塩の量だけ水が重くなります。同じ分量で比べると、水はタマゴより重くなったのです。すると、軽くなったタマゴは水に浮かぶわけです。
タマゴでないものでは、どんなものが実験に使えるでしょうか。おうちの人と相談して、野菜やくだものでも試してみましょう。
にごった水が透明できれいな水に
(2)「泥水をきれいにしよう」
コップに泥水が入っています。なるべくにごった泥水を使いましょう。この泥水を黒い粉が入っている特製の装置できれいにしてみます。泥水を装置の上から少しずつ、ポタポタと入れていきます。すると…、あ〜ら不思議!にごっていた泥水が透明な水になってしまいました。(透明な水はきれいに見えますが、飲むことはできませんので注意してください)
と、ここで勘の良い人は分かってしまいましたか。黒い粉の正体は「炭」です。炭は、汚れやにおいのもとになる細かい粒を吸い寄せる働きがあることで知られています。実験では、泥水中のこまかい土を炭が吸い取ってしまったのですね。このことを科学的用語では「吸着」といいます。
今回の実験で使った炭は、スーパーやホームセンターなどで手軽に買える脱臭剤の活性炭を使いました。
500ccのペットボトルを半分に切って、上の部分を逆さまにします。ペーパーフィルターを入れたら、そこにぎっしりと活性炭をつめ、「ろ過装置」の完成です。実験の前に5回くらい水を通して、余分な炭を流しておくことがきれいな水を一発で出すコツです。
おうちでは、ジュースや牛乳・墨汁など、いろいろな色の液体で試すのも面白そうです。
最後になりましたが、夏休み期間の科学館では、午後1時から限定メニューの実験が見られます。おうちの人と遊びに来てくださいね。
(事業課 日下 政勝)
2009年8月6日 福島民報新聞 情報ナビ[たいむ] 「スペースパーク便り」より