写真1 まわリングライダーの作り方
最終回は、とてもよく飛ぶグライダー「まわリングライダー」を紹介します。材料は、工作用紙とビニールテープ(幅19ミリ)です。はじめに、工作用紙を22×3センチに切り、筒状にして端を1.5センチほど重ね、ホチキスで3カ所とめます。工作用紙がきれいに丸まらない場合には、紙の切る向きを90度変えてみてください。
次に、筒の端にビニールテープを半分の幅だけ3周貼ります。最後に、はさみでビニールテープの数カ所に切り込みを入れ、内側に折って貼り付ければ完成です。
飛ばし方は、写真2のようにビニールテープが貼ってある方を前にして、筒が回転するように地面と水平に投げます。筒を放す直前に、人さし指と中指で筒に回転を加えるのがコツです。うまくいくと約10メートルくらいまっすぐ飛ぶので、人のいない広い場所で飛ばしてください。
写真2 飛ばし方
このグライダーは、筒を回転させるとよく飛びますが、回転していないとすぐに落ちてしまいます。回転させることで「慣性(物体がその運動の状態を続けようとする性質)」という力がはたらき、一定の姿勢を保とうとするので、安定して飛ぶのです。これを「ジャイロ効果」といいます。
ジャイロ効果は、聞きなれない言葉かもしれませんが、船や飛行機、ロケットや人工衛星などの姿勢を一定に保つために使われています。私たちの生活になくてはならない存在なのですね。
おわり
2009年8月18日 福島民友新聞 郡山版「夏休み工作教室 科学で遊ぼう!!」より