科学の広場

音ってなあに?

 郡山市は昔から音楽活動が盛んで、市民の皆さんは合唱、オーケストラ、バンド、さまざまなジャンルの音楽に親しんでいます。さらに、音楽都市宣言をし、音楽にちなんだキャラクター「がくとくん」を作り、市民の皆さんの活動を郡山市が後押しをしています。今回はその音楽のもととなる「音」について、その正体を探ってみたいと思います。

◆「音」とは?

 皆さんは、楽器を使って音を出したことがあると思いますが、その時に何か感じたことはありますか? 縦笛だとあまり分からないかもしれませんが、太鼓などの打楽器をたたいた後に表面を触ると、ぶるぶる震えているのを感じることができます。

 ほかにもギターなどの弦楽器は鳴らした後の弦をよく見ると震えているのが見えます。また、のどに手のひらを当てて「あ〜」と声を出してみてください。どうですか? 手のひらに振動を感じることができます。

 このように、音が出ているものはぶるぶると振動しているのです。この振動が私たちの周りの空気を振動させて耳に届いていたのです。「音」の正体は振動だったのです。

 音は、震える回数が多いほど高い音となり、少ないと低い音になります。この振動する数を「周波数」といい、1秒間に何回振動するかを表しています。人間の耳で聞くことができる周波数の範囲は20Hz(ヘルツ)〜2万Hzですが、犬の場合15Hz〜5万Hzまでの広い範囲の音を聞くことができます。

 
◆モスキート音

 皆さんは「モスキート音」という言葉を聞いたことがありますか? 「モスキート」とは「蚊」のことですが、蚊の羽音のような、とても音程の高い音のことをいいます。

 先ほどの音の周波数で言うと、1万7000Hzの音です。このぐらい高い周波数の音は、不快に感じる人も多いのですが、年齢とともに徐々に聞こえ難くなるので、この性質を利用して迷惑行為をする若者を遠ざけるために夜の公園などで利用されています。

 この「モスキート音」のような高い周波数の音は、インターネットで聞くこともできますので、興味のある方はどのぐらいまでの周波数が聞こえるか、皆さんの耳年齢を測ってみてはいかがでしょうか。ただし、不快な音と感じる方もいらっしゃるので、くれぐれも音量に注意して聞いてみてください。



サイエンスショー 7、8月「音のひみつを探ろう!」

 

 ふれあい科学館では、7、8月のサイエンスショー「音のひみつを探ろう!」で、音に関するいろいろな実験を行っています。今回の「モスキート音」のほか、楽しい実験を行いますので、ぜひご来館ください。

 
(郡山市ふれあい科学館 事業課 武藤 真志)

2010年7月15日 福島民報新聞 情報ナビ[たいむ] 「スペースパーク便り」より