科学の広場

夏休みに挑戦しよう!おもしろ自由研究(1)「液性を調べる 〜指示薬は身近なもので〜」

 子どもたちは勉強に遊びにたっぷり時間のある夏休みの真っ最中。親子で一緒に楽しめ、学校の宿題にも生かせる自由研究に挑戦してみよう。郡山市ふれあい科学館の協力で5回にわたり、おもしろ自由研究のテーマを紹介する。


マロー・ブルー指示薬(左)と
マロー・ブルー(ハーブティー)

 
 自由研究の定番と言えば液性を調べる実験。液性とは、ある物質が水に溶けた「水溶液」の性質のことで、酸性、中性、アルカリ性の三つに分けることができます。水溶液は、見ただけでは性質を見分けることができません。そこで使用するのがリトマス液(紙)やBTB溶液などの薬品(指示薬)。しかし、これらの薬品を使わなくても紫キャベツの煮汁など身近なもので代用できます。

 今回は、ハーブティーの「マロー・ブルー」を使って液性を見分けます。まず、マロー・ブルーを水に溶かし紫色の指示薬を作ります。この指示薬に、調べたい水溶液を入れると、酢のような酸性では赤やピンク色、石けん水のようなアルカリ性のときは、黄色や緑色に変化し、食塩水のような中性のときは変わりません。この実験は、色が変化し結果が分かりやすく簡単にできます。家庭にあるものを調べてみるとおもしろい結果が出ますし、何か共通点があるかもしれません。



マロー・ブルー指示薬に水溶液を入れ、
色が変わった様子

 

 自由研究は、実験だけで満足してはいけません。次の順序でまとめてみましょう。[1]研究テーマ [2]動機 [3]内容 [4]予想 [5]方法(計画) [6]結果 [7]まとめ [8]考察・反省。この順序で写真や表などを使い、きれいにまとめてください。

 自由研究を進めるには、保護者の手助けが必要です。子どもがうまく実験し、まとめられるよう導いてください。夏休みの思い出づくりに親子で取り組んではいかがでしょう?

 
(郡山市ふれあい科学館 事業課 鈴木 典秋)

2010年8月12日 福島民友新聞「夏休みに挑戦しよう!おもしろ自由研究」より