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きょう9日の早朝には水星が太陽の表面を横切っていくという珍しい現象がおこっています。これは宇宙空間で太陽・水星・地球が1列に並ぶために起こるものです。残念ながら、望遠鏡などの道具がないと確認は難しいですが、宇宙の広がりを感じさせてくれる不思議な現象といえるでしょう。 水星や金星、木星、土星などの惑星の存在はかなり古くから知られていました。昔の人々は星座の中を移動していく不思議な星を見つけ、惑う星ということで「惑星」と名付けました。そして、これら惑星の動きを神々からのメッセージと考え熱心に調べました。これが占星術(星占い)の始まりであるといわれています。 |
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土星よりも太陽から遠くにある惑星たちが発見されたのは、望遠鏡が発明されてからのことでした。18世紀になってようやく、イギリスの天文学者ハーシェルにより、天王星が発見されます。そして、19世紀に海王星が発見され、20世紀に入った1930年に、アメリカの天文学者トンボーによって冥王星が発見され、惑星の数は9個となったのです。 発見された当初はかなり大きいと考えられていた冥王星は、その後の調べにより、実は地球の衛星である月よりも小さいことが分かりました。さらに、太陽の周りを回る軌道も、他の惑星とは大きく異なることも分かったのです。 |
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そして、発見から76年たったことし、天文学者の国際会議が行われ、そこで冥王星が惑星から外れることに決まりました。18世紀から、1世紀に1つずつ増えていた惑星ですが、この21世紀になって8個に減ってしまったのです。なぜ、冥王星は惑星ではなくなってしまったのでしょうか? ぜひ、これを機会に太陽系や惑星について、調べてみてはいかがでしょうか? 科学館では12日午後2時から、会津若松市出身で国立天文台の渡部潤一先生をお迎えし、宇宙劇場で開館5周年記念投映を行います。実は渡部先生は、ことし行われた国際会議において、世界で7人しかいない「惑星の定義委員会」を務めた1人なのです。 |
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そこで、なぜ冥王星が惑星から外れてしまったのか、国際会議でどんな話し合いが行われたのか、お話を伺いたいと思います。また宇宙劇場の星空を眺めながら、渡部先生が子どものころ見ていたふくしまの星空の思い出や、なぜ天文学者になったのかといったことも紹介していただく予定です。 わたしたちの住むふくしまの星空から次々と明らかになる太陽系の果ての話題まで、渡部先生のお話を聞きたい方は、ぜひ宇宙劇場にお越しください! |
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(事業課 近藤 正宏) |
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2006年11月9日 福島民報新聞 情報ナビ タイム「スペースパーク便り」より |
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