今年もあとわずか、せわしなく2008年が終わろうとしています。さまざまな出来事がありましたが、気分も新たに、晴れた夜は外へ出て、星空を見上げてみませんか?
日が暮れてすぐには、真っ白な輝きの宵の明星・金星の美しい輝きが、そして東に目を向けると、明るい星の多い冬の星座たちがみなさんを迎えてくれます。
そんな星空は、心癒やされる場所であるとともに、私たちの存在する宇宙を見つめる大きな窓ともいえます。
その宇宙の姿を理解する大きな転機となったのは、イタリアの科学者、ガリレオ・ガリレイが1609年に夜空に望遠鏡を向けたことから始まります。
ガリレオの描いた月のスケッチ=「星界の報告」から
【世界天文年2009とは?】
来年は、ガリレオが望遠鏡を夜空に向けて、ちょうど400年目となることから「世界天文年」と国連でも決議され、日本を含め世界各国が参加して、さまざまな星・宇宙にちなんだイベントが開催されます。
ガリレオの向けた望遠鏡は、今の私たちにとっては、おもちゃのような簡単な作りで見やすいものとはいえませんでした。しかし、目で見るのとは全く違う宇宙が、その視野の中に広がっていました。
それまでは滑らかな表面をしていると考えられていた月には、クレータが無数にあること、木星のまわりに衛星があり周りを回っていること、天の川は星の集まりであること、宇宙の新たな姿の発見の数々でした。その新たな宇宙の発見を、より多くの人とともに体験し、また宇宙を見ることで、あらためて地球や生命について、想いを持つきっかけとなれば、と思います。
【「星のお祭り」参加を】
さまざまな目的が、世界天文年2009に込められていますが、気軽に考えれば、来年は世界中で「星のお祭り」が開催される、楽しい一年となるのです。
世界中・あるいは日本全体で行われるイベントもあれば、スペースパークで世界天文年2009にちなんで行うものまで、さまざまな企画があります。
みなさんが興味を持つ、これらの「お祭り」に参加をして、あらためて星空・宇宙を楽しみ、いろいろな発見をしてください。
スペースパークでは1月4日に「全国一斉!オープニングイベント」を行います。開会セレモニーや福袋、天体観望会などで、お祭り気分満載です!
みなさんとともに、来年は上を向いて、明るく楽しく迎えられれば幸いです。
よいお年を!
(事業課 安藤 享平)
2008年12月25日 福島民報新聞 情報ナビ タイム「スペースパーク便り」より