星の広場

世界天文年 宇宙の魅力(3)「暗い場所で見よう」



夏の大三角は7月中午後9時ごろ、
南東の空あたりにみつけることができます

 
 夜空を見上げると、たくさんの星たちが輝いています。皆さんも、ふと空を見上げて星を見つけたりしたことがあるかもしれません。何気なく見ていた星も、いくつかのこつを知っていれば、さらに星空の世界を楽しむことができます。

 はじめに、明るい部屋から外へ出たら5分くらい空を見てみましょう。すると、目が暗闇になれてきて最初は気付かなかった暗い星も見えてくるようになります。しかし、街路灯などの光が目に入ると台無しですので気を付けましょう。

 では、夜空を見渡して明るく目立っている星を探しましょう。いくつかの明るい星を結ぶことで、夏の大三角などの特徴的な形を見つけることができます。さらに、それらの星を目印にして順番に暗い星をたどれば、はくちょう座や、さそり座といった星座が見つかります。ただし、星座はいつも同じ場所にあるわけではありません。時間とともにゆっくりと移動していきます。また、季節によって見える星座は変わっていきますので、星座早見盤などを使って、今夜はどのような星座が見えるのか調べてみましょう。

 ところで、皆さんの自宅ではどれくらいの星が見えますか? 数十個という方や、数えきれないくらい見えるという方もいらっしゃるでしょう。星座はどこで見るかでずいぶん様子が変わってきます。できる限り暗い場所で星を見るようにしましょう。自宅で星を見る場合は、部屋の電気を消すだけでもずいぶん違います。できれば、夏休みに山や海など街明かりの無い場所に出掛けてみましょう。夜には素敵の星空に出会えるかもしれません。

 まずは、夜空を見上げて、星を見つけてみてください。そこから宇宙への第一歩がはじまるはずです。 


 
(郡山市ふれあい科学館 事業課 水谷 有宏)

2009年7月24日 福島民友新聞 郡山版「世界天文年 宇宙の魅力」より