星の広場

にぎやかな冬の星座を楽しもう

 今年の秋、人々の目を引きつけ、ガリレオ・ガリレイが望遠鏡で4つの衛星を発見した木星が見ごろでした。

 その木星が西の空へと姿を隠すころになると、東の空からはにぎやかな冬の星座たちが姿を現します。

 今回は冬の星空の紹介とともに、この時季に見える星空からの贈り物をご紹介します。



図1

★冬の大三角

 冬の星座たちは、明るい星を目印に探すことができます。まずはじめに、有名な「冬の大三角」を見つけてみましょう。この時期の22時ごろ、南東の空には、おおいぬ座の「シリウス」、こいぬ座の「プロキオン」、オリオン座の「ベテルギウス」が輝いています。これらの星を線で結ぶと、星空に大きな三角を描くことができます。

 これが冬の大三角です。この三角形から星空の宝石を探してみましょう。

★冬のダイヤモンド

 冬の大三角にも登場した、おおいぬ座の「シリウス」とこいぬ座の「プロキオン」を結び、ふたご座の「ポルックス」、ぎょしゃ座の「カペラ」、おうし座の「アルデバラン」、オリオン座の「リゲル」と6つの一等星を結んでみると、巨大な六角形が見つかります。(図1を参照)

 キラキラと輝く星たちでできた六角形は、まさに宝石のようで、「冬のダイヤモンド」と言われています。この方法で、6つの星を探していくと6つの星座も巡ることができます。


 
 ちょうど、クリスマスのころになると、冬のダイヤモンドは20時に東の空に輝き始め、23時には南の空高くに輝きます。その姿を見ると、まるで星空からのクリスマスプレゼントにも感じられます。



図2

★ふたご座流星群

 実はこの時期、もう一つ冬の星空からプレゼントがあります。それが「ふたご座流星群」です。この流星群は「しぶんぎ座流星群」と「ペルセウス座流星群」に並ぶ3大流星群の一つです。20時ごろに東の空に姿を現す、ふたご座の目印「カストル」の近くから、空の四方へと流れていくように見えるため「ふたご座流星群」と呼ばれています。(図2を参照)

 ふたご座流星群は、毎年安定した活動を見せ、今年も一時間あたり50個の流れ星が見えると予想されています。

 活動時期は12月5日から12月20日で、ピークを迎えるのは12月14日です。前後数日は流れ星を多く見るチャンスですが、特に、13日の夜遅くから14日の明け方には、たくさんの流れ星探しに挑戦してみてください。

 その際、流れ星探しのポイントは「(1)空の暗い所に行くこと」、「(2)マットなどを準備して寝転がって見ること」、「(3)暗い所に目をならすこと」などが挙げられます。流れ星を見ると、いつもは遠くにある星空の宝石が、少し身近に届いたように思えます。

 風邪に気をつけて、今年の冬は星空からのプレゼントを眺めてみてください。

 しかし、寒い外で星を眺めるのはつらい!という方や、星の結びが分からなくなった時は、ふれあい科学館のプラネタリウムにお越しください。


 
 12月24日にはイブニングアワー「クリスマスの星物語」を投映いたします。冬の星空とともにステキな夜をお過ごしください。

 
(事業課 東前 智恵)

2009年12月10日 福島民報新聞 情報ナビ[たいむ] 「スペースパーク便り」より