2014年4月15日は月食が起こりました。郡山では「月出帯食」と呼ばれる、満月が欠けた状態で昇ってくる状態が見られるはずでした。
しかし、郡山駅前で観測を行ったところ、残念ながら雲の向こうで月食を見ることはできませんでした。
今回は皆既月食となり、アメリカなどでその様子を見ることができましたが、日本ではその時間月が昇っておらず、皆既月食の状態は見ることができません。18時33分まで、月の一部が欠けた部分食の状態で、日本でも東日本では月が昇った直後まで、欠けた状態の月が見られる条件でした。
科学館スタッフも18時過ぎから東の空に昇る欠けた月の姿を捉えようとスタンバイしていました。月の出が18時12分でしたが、月の姿はしばらく待っても見ることができませんでした。空の低いところに雲があったため、欠けた月は雲の向こうだったのです。
そうして、東の空に明るい部分が見え始めたのが18時34分、ちょうど月食(本影食)が終わった時間でした。
最初に見られた月の姿は、雲のために丸くなく不思議な形でしたが次第に雲を抜けて、赤く輝く満月を捉えることができました。この赤く輝く月の様子は「皆既月食」のと間違えてしまいそうですが、夕焼けと同じ理由で赤くみられたのです。
雲の厚さによって、その後も月が欠けているように見られたりしましたが、残念ながら月食によるものではありません。
空の低いところで雲の影響を受け、県内でも月食を見られた場所は限られたのではないでしょうか。
今年はもう一度月食があります。2014年10月8日は日本全国で「皆既月食」の様子を見ることができます。月が昇ってきたすぐあとの18時14分過ぎから月が欠け始め、20時前後に皆既食の状態になる、みなさんが見やすい時間に起きますので、ぜひ今から楽しみにしてください。
なお、2014年10月8日の皆既月食に関する情報は、
・皆既月食 2014年10月8日(国立天文台)
(http://www.nao.ac.jp/astro/sky/2014/lunar-eclipse.html)
にも公開されています。また、当館でも近づいたらプラネタリウム番組中で紹介するほか、イベントも企画していきますので、あわせて最新の情報をキャッチしてください。