2005/02/19



(C)国立天文台

2005年3月1日(火)〜   
4月28日(木)

 今からおよそ950年前、突然夜空に明るく輝く星が現れました。いちばん明るいときには、何と月よりも明るくなり、昼間でも見られたといいます。

 そして、現在その場所には「かに星雲」という天体があります。

 かに星雲からわかる、星の一生をご紹介します。

【解説員からの番組のみどころ】

【安藤解説員】

【近藤解説員】

 古くから、「昼間に星が見られた」という記録はいくつもありますが、950年前の様子は日本でも藤原定家の「明月記」に書かれています。この中では、星空のどの場所であるかが書かれており、かに星雲が「超新星爆発」によってできたことがわかったのです。星が一生を終えるとき、そして終えた後どうなっていくのかが、このかに星雲を見ることでわかるのです。
 不思議な星の中での出来事、そして時間が過ぎるごとにどのような姿を見せてくれるのか、星の壮大なドラマです。

 星や宇宙の世界は私たちの一生と比べると、とてつもなく長い時間のスケールで変化していきます。かに星雲超新星爆発と呼ばれる星の大爆発の残骸です。そして、古い記録を調べていったら、なんと昼間でも明るく光る星が見られたという記録が残っていた!かに星雲はこの950年余りの間、爆発の影響で、どんどんと膨張していき、現在のような姿に見られているのです。
 かに星雲という天体のドラマを感じていただけたらと思います。

 

【水谷解説員】

 

 今から950年前というと、ちょうど平安時代の頃。人々は突然現れたこの明るい星を見てびっくりしたかもしれません。
 まるで新しい星が生まれたように思えるかもしれませんが、実はこの星は新しく生まれた星ではなかったようです。
 さて、いったい平安時代に突然現れたこの星は何だったのでしょうか!? そして、現在の「かに星雲」との関係は・・・?
 今回はみなさんとタイムトラベルをして、平安時代の星空へとご招待します。


(C)GOTO

2005年5月〜6月

古代エジプトの星空


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