郡山市ふれあい科学館では2019年3月2日(土)に、第35回 星の講演会「スーパーコンピュータで探る惑星の秘密」を開催しました。
今回は、国立天文台の小久保 英一郎先生にお越しいただき、シミュレーション天文学の手法と、シミュレーション天文学によってわかってきた惑星の姿についてお話いただきました。
まずは、シミュレーション天文学はどのようなものであるかを紹介いただきました。宇宙のような、非常に「大きく」「長い時間」あるいは「一瞬の短い時間」で何が起こるのかを、観測ですべて明らかにすることは難しい世界です。それを、コンピュータの中で、「実験」を行うことで明らかにしていく手法を理解していくことができました。
そして、スーパーコンピュータの能力や、その発展についてもご紹介いただき、より現実に近い世界を知ることができるようになってきたことを知ることができました。
講演の後半では「4D2U劇場」と題して、惑星の形成や環の構造などを、7本のフルドーム映像で次々と紹介いただきました。
太陽のまわりの惑星がどのように形成されるか、非常にミクロなダストの形成から始まり、微惑星、そして原始惑星が形成され、惑星となっていく様子や、土星と小惑星カリクローの環の姿を、順を追って説明されました。
「土星の環全体をシミュレーションで解き明かすことができれば」といった将来の展望もうかがうことができました。
質問コーナーでは、たくさんの質問が出され、一つ一つ丁寧に答えてくださいました。
小久保先生、参加されたみなさま、本当にありがとうございました。