2021年11月19日の夕方、今年2回目となる月食が起こります。

夕方、東の空に注目

 月食は、地球の影に月が入り込むことで、欠けたように見える現象です。今回は月の一部が欠けて見える部分月食ですが、食分は0.978となります。これは月の直径の97.8%が影に入り込むことを意味し、部分月食としてはとても大きな値です。そのため、食の最大ではほぼ皆既食といえるくらい細い月となります(図1)。また、色は赤銅色のように色づいてみえるかもしれません。

 今回は全体を通して比較的観察しやすい時間帯となります。月食観察には特別な道具は必要なく、肉眼で十分楽しむことができます。ぜひ夕方頃に東の空を探してみてください。

地上の景色とともに

 今回は東の空の低いところで月食が始まるため、地上の景色とともに楽しむことができます。部分食が始まるころは高さが低く、高い建物があると月が隠れやすいため、あらかじめ観察する場所を確かめておくと安心です。また、寒さが一段と増す時期ですので、防寒対策を十分に月食の観察をお楽しみください。

 

図1 東京での見え方(一部改変) ©国立天文台

見え方のダウンロードはこちら(PDF 5.5MB)