明け方の空に見られる惑星たちに注目が集まっています。2022年4月から6月までの期間のうち、いくつかの日をピックアップして紹介します。大集合していく惑星たちの姿をぜひ楽しみましょう。

 

※各図はクリックすると拡大します。

4月


  1. 図1 月と惑星たちの並び(4月)
    (C)国立天文台

 4月25日から28日までの様子を見てみると、空の高いところから、土星(明るさ約1等)、火星(約1等)、金星(約マイナス4等)、木星(約マイナス2等)の順に並んで見えます。明るい惑星たちの姿はとても見ごたえがあります。それに加え、これらの惑星たちに月が次々と接近していく様子を観察することができます(図1)。4月25日は土星、26日は火星、27日は金星と月がそれぞれ接近して見えます。28日の木星は地平線近くになるため、しっかりと開けた場所で観察をしてみてください。

5月


  1. 図2 月と惑星たちの並び(5月)
    (C)国立天文台

 惑星たちは少しずつ空を移動し、その並びが変わります。5月22日から27日にかけて、惑星たちの近くを月が通り過ぎていく様子を観察できます(図2)。22日は、下弦前の月が土星の近くに見え、そして日ごとに欠けていきながら東へと移動します。25日は火星や木星の近くに見え、27日は金星へ近づきます。日によって変わる惑星と月の共演をお楽しみください。

6月


  1. 図3 惑星たち勢ぞろい(6月)
    (C)国立天文台

 いよいよ空の賑わいがピークを迎えます。6月中旬から下旬にかけて、明け方の空に全ての惑星たちが大集合します(図3)。これまでご紹介してきた5つの惑星のほかに、天王星と海王星も加わります。

 6月18日の様子を見てみると、南の空に月が見え、そこから東の地平線に向かって、土星、海王星、木星、火星、天王星、金星、水星が並びます。天王星と海王星は肉眼で見ることが難しいため、双眼鏡や望遠鏡でその姿をお楽しみください。

観察ポイント

 惑星集合の様子は、明け方の東の空を中心に見ることができます。観察する惑星によっては空の低いところに見えるため、観察場所は空の開けているところが適しています。水星、金星、火星、木星、土星は肉眼でも十分探すことができ、惑星と星座をつくる星との見分け方はまたたくかどうかです。惑星はまたたかず、じっと光っているため、その姿を目印に探してみてください。なお、赤い姿が特徴の火星は、その色に注目して見つけてみてください。